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北里大学「大村 智」特別栄誉教授 による講演会を開催しました

2025/11/16

11月14日(金)、本校のJMホールで、高等部1・2年の理系選択者及び希望者の約270名を対象に、丁度10年目を迎えたGlobalWeekの最終日を記念して、北里大学特別栄誉教授の大村智先生をお迎えし、演題「私の歩んできた道とノーベル賞」と題する講演会を開催しました。

講演に先立って、北里大学砂塚敏明学長から大村博士のご紹介をしていただき、講演では、大村先生の子供時代や高校、学生時代、さらには高校教師や研究者時代などの様々な体験から、ノーベル賞を受賞するに至った数々のエピソードなどについて、多くの感動的なお話しを伺うことができました。

講演の中では、恩師の一人である坂口謹一郎博士が旧制順天中学の卒業生であることなどにも触れられ、探究を続けた先に、人類に貢献する大きな研究業績を挙げられた、大村先生が辿られ道筋を伺い、順天生の生涯にわたる探究活動への意識と目標の高まりを感じる盛況な催しとなりました。

大村先生は、2015年にノーベル生理学・医学賞受賞して10周年の今年、卒寿(90歳)を迎えられました。益々のご活躍を祈念しております。なお、この講演会の記録映像(ダイジェスト)を、令和8年度の「北里大学附属順天中学校・高等学校」新校名記念会にて、全校生徒で観覧する予定です。

講演会後に本校創立者(福田理軒)像前で撮影

大村智先生の略歴 

1935年、山梨県韮崎市生まれ。薬学博士・理学博士。微生物が生産する天然有機化合物の研究を専門とする化学者で、520種を超える新規化合物を発見。うち26種類が医薬、動物薬、農薬、研究用試薬として実用化。静岡県伊東市の土壌から分離した放線菌が生産する抗生物質エバーメクチンから、線虫感染症の特効薬イベルメクチンを開発し、オンコセルカ症(河川盲目症)、リンパ系フィラリア症の撲滅・予防に貢献。この業績により、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞。学生時代はスキークロスカントリーに取り組み、趣味はゴルフ、絵画収集など。日本学士院会員、日本エッセイスト・クラブ会長など。