この研修旅行は国際的な科学の知見を広げると同時に、英語でのコミュニケーションスキル向上を目的とする旅行です。今年度の参加生徒は25名、主な内容としては現地高校の授業に参加、独自の生態系を観察できるスポットへの校外学習、現地の大学にて科学実験などが挙げられます。また、週末のレジャーとしてドリームワールド、ゴールドコーストで自主研修もあるので、生徒の満足度も高い充実した研修内容となっています。
【 Cavendish Road State High Schoolでの授業参加 】
7月22、25、29~8月1日にかけて、Cavendish Road State High School (以下 CavRd)での授業に参加しました。CavRdでの授業は、数学、物理、化学、生物のいずれかを事前に選択してから参加します。主にgrade11,12(日本でいう高2、高3)の授業に参加するということもあり、内容的な面に加えて、英語での授業ということもあってなかなか大変ではありますが、オーストラリアの授業と日本の授業ではどのような違いがあるのか実際に体験できるいい機会となっています。
また、7/25には終日Hastings Point と呼ばれる海洋生物の観察ができる岩場に行きました。授業の一環としてここで観察した生物について、生徒は全員現地校のバディとともにビデオクリップを協働して作り、最終日に完成したものを皆で鑑賞するという流れになっています。このビデオ作成を通じてバディとの交流も増え、互いにコミュニケーションをとることで良い関係が出来上がっていきました。
【 Griffith Universityでの実験実習参加 】
7月23、24、28日には、Griffith University での実習実験に参加しました。Griffith University においての実験実習は主に2つの実験に分かれており、一つはアスピリンの合成実験、もう一つは犯罪科学実験です。2つとも研修に行く前に事前に渡された手順書をあらかじめ下調べした状態で実験に臨んでいますが、当日は大学院生の実験助手に手伝ってもらいながら、実験を進めていきました。
日本での普段の授業では扱わないような様々な実験器具を使用し、試行錯誤の上うまくいくグループもあったり、思うような結果にならなかったりするグループもありましたが、実験中は皆楽しそうにやっている姿が印象的でした。二つの実験を終えた最終日は、実験室の先生が実験パフォーマンスショーを見せていただき、生徒達は皆そのパフォーマンスに驚き、楽しみ充実した様子で実習を終えることができました。
【 A Fun Day at Dream World 】
7月26日にはブリスベンとゴールドコーストの中間ほどに位置する、ドリームワールドというテーマパークに行きました。ここは、絶叫系マシン、子供も楽しめるマシンのある遊園地と、動物園がセットになっているオーストラリア国内でも有名なパークです。
海外のテーマパークということで生徒たちのテンションは高く、思い思いにたくさんのアトラクションに乗ったり、間近にコアラを見たりと楽しそうにはしゃいでいました。日本のテーマパークのように一つの乗り物に1時間も2時間も並ぶということはなく、どのアトラクションも比較的スムーズに乗ることができるので、時間に限りはありましたが、生徒は皆十分に楽しめた様子でした。(中には人生初の絶叫ジェットコースターに挑んだ生徒も…)
【 ゴールドコーストでの自主研修 】
ブリスベンから南にバスで1時間程度走ると、ゴールドコーストに到着します。8月2日は、このゴールドコーストの中心部にあるサーファーズパラダイスと呼ばれるスポットを集合場所として約6時間ほどの自主研修を行いました。生徒たちは各々グループに分かれ、ビーチで足を少し水に浸かったり、ショッピングを楽しんだり、中には自転車を借りてサイクリングを楽しんだりと様々なスタイルで自主研修を楽しんでいました。
異国の地で、自由に行動するのは多少の不安もあったかもしれませんが、研修旅行の終盤で仲の良い友達と思い思いの行動を共にすることで得られた思い出はかけがえのないものになったのではないかと思います。集合時間に全員がそろったことにほっと胸をなでおろしつつ、生徒が充実した様子で自主研修を終えることができたことは何よりでした。
今年度の研修旅行についてですが、細かいトラブルがあってもその時々に適切に対応し、全体を通じては充実した研修旅行であったことは間違いなさそうです。16日間が短く思えるような中身の詰まった研修旅行で、生徒は海外の文化に直に触れ、学び、そして改めて日本の文化を再認識することができたのではないかと思います。