高校生の国際的な科学研究コンクールであるISEF(注)で世界第3位を獲得した河原永昌さん(慶応大学1年)に6月20日来校いただき、「探究活動を楽しもう!」というタイトルで理数選抜類型1,2年に向けて講演して頂きました。
河原さんは中学・高校で寄生バチの産卵行動を研究し、寄生バチが蛾の幼虫に卵を産み付けるけれど産卵しない現象を見つけ、寄生率が100%にならない理由と、それにより宿主の蛾を絶やさない機構を解明しました。農薬を使わない生物学的防除として注目される寄生バチの研究内容を紹介してくださると共に、どうしてこの研究を始めたのか、どうやって研究を進めたのか、探究とは何をするのかについて熱くお話しくださいました。
特に、研究はひとりでは進められない、人を頼ろう、必要なら学校の外にも飛び出そう、といったメッセージや、「探究のテーマをどうやって決めればいいのかは自分にもわからない」「研究のスランプはあったけれど、その分うまくいったときは最高」といったリアルな探究当事者の声は、生徒達に(教員にも)強く心に響くものがあり、生徒達の探究意欲に火がつきました。早速大学や研究所との共同研究を模索したり、夏休みの探究計画を練ったりしています。
さあ、私たちも探究を楽しもう!
注)「ISEF」は、「International Science and Engineering Fair」の略で、「国際学生科学技術フェア」などと和訳されています。世界80の国と地域の約700万人から選ばれた約1,800人の高校生(9-12grade)が自分たちの研究を披露しあう科学研究コンテストで、いわば「科学のオリンピック」です。約70年続いている伝統あるフェアで、毎年5月にアメリカの都市で開催されます。出典:ISEF情報サイト