お知らせ

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グローバルウィーク・ダイジェスト2024 5日目(11/15実施)
2016年に、SGHの活動の一環として始まり、「立場を超えて互いに学びあう1週間」をスローガンに、それ以来毎年実施しているGlobal Week。今年度は以前通り11月11日(月)~11月15日(金)の1週間を通して実施しました。
今回は11月15日(金)に行われた5日目のダイジェストを各トピックの運営担当者よりご報告致します。
◆トピックコード 501
「『もしもの時のことについて、話し合ったことありますか?』」
日本赤十字看護大学 教授 吉田 みつ子 先生
参加生徒数 生徒7名 報告者名 森依子
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1.トピック内容等
現在の日本の状況は男女共に平均寿命と健康寿命の差が12歳ほどあり、少子高齢化が進み多死社会となっている現状。その中で人生会議の存在を教えていただきました。あらかじめどのような治療を望んでいるのか家族や医療従事者と話し合っておくことが大切であると思いました。
後半では414カードを使い、カードに書かれた気になる言葉を選び、その理由をシェアしあうというワークショップでした。お互いの価値観を知りさらに自分の考えを深めることができたと思います。吉田先生ありがとうございました。
生徒たちは死に向き合うことを真剣に考え、その前にできること、やるべきこと、生きることに積極的に挑戦しようと考えている様子でした。ワークショップも楽しんで参加し、自分と人の価値観の違いを理解し認め合っていました。
2.生徒の感想
・死について考えることは少なく、あまりなかったけれど今回死について考えることができてよかった。また、ゲームを通して一日一日を大切に生きようと思いました。
・まだ全然人生が始まったばっかで「死」というものをあまり考えてきたことがなかったけれどいざ「死」というものについて考えると、どう死にたいかどう人生を終わりたいかなど考えることが出来、今まで怖かった「死」に対して少し恐怖が減った
◆トピックコード 502
「うつ病・不安障害の病因解明に向けて」
佐賀大学医学部 神経生理学分野 助教 栗原 大河 先生
参加生徒数 生徒13名 報告者名 白井恵美
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1.トピック内容等
「精神疾患の解明に向けた脳科学」(※タイトル変更)というテーマで講義いただいた。栗原先生はご専門は神経科学で、作動原理を解明し、治療や予防に応用するという研究をなさっている。
「うつ病」の解明に向けた脳科学研究、つまり、「うつ病」を科学的に解明したいという目的で取り組んでいらっしゃる。「うつ病」の原因物質はまだ見つかっていないが、後天的な要因(環境)が大との見解である。特に、マウスを使っての脳の実験は興味深かった。
また、受講生徒を文理でグローバル分けし、①もしうつ病になった時、どのような事が原因だと思うか②もしうつ病になった時、生活する上で大変だと思うことは何か、この2点についてディスカッション、発表させた。違った角度からの分析、意見もあり、有意義な話し合いとなった。
2.生徒の感想
・去年も同じトピックを選択したのですが、去年からいくつも新しい結果がでていて、とても興味深かったです。興味がある分野の中にも文系出身の方がいると聞いて、進路の分野を狭めることなく様々なことに目を向けていこうと思いました。マウスの実験の結果でうつ病による興味、関心の低下がはっきりと現れていて面白かったです。
・普段うつ病について解消のために周りと相談することがあったのですが、今回うつ病の原因や症状について周りと話し合うことができて嬉しかったです。最後の研究発表も不安やストレスが続いた先にうつ病を発症することや、ペプチド(タンパク質)を取ることによってうつ病が解消されるかもしれないという結果がとても興味深かったです。自分はビタミンB、Cのサプリを飲むのですが、疲れが取れるだけでうつが解消されたと感じたことがなかったのでタンパク質を積極的に取るようにしたいです。
◆トピックコード 503
「あなたの街でのスキマ観光を提案! -地域づくりの手法入門-」
東京農業大学地域環境科学部造園科学科 教授(造園科学科長) 荒井 歩 先生
参加生徒数 11名 報告者名 香西 令菜
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1.トピック内容等
はじめに、造園科学の仕事の紹介と大学での学びについて講師からの話がありました。
観光の定義、日本における観光の流れ、これからの観光のあり方を、全体への質問などをまじえながら講義していただきました。大衆化、大量化の観光からグリーンツーリズムについて、実際の地域の例を挙げて説明しており、普段大学で講義している内容と同じだそうで、観光業についての専門的な話を生徒たちも興味を持って聴講している様子でした。
後半は地域の観光地づくりを、事前課題と絡めて講義形式で実際に考えてみるワークショップでした。講師の方からの挙手制の発問が多く、生徒たちも参加しやすく、集中してよく話を聞いていた様子でした。
2.生徒の感想
・普段あまり気にせずに過ごしている自分の街の風景や景観も少し気にかけて意識してみると、観光などの資源に使えるかもしれないということを知ることができました。一つ一つに対してしっかり向き合うことで風景や風土までも変えることができるのだなと勉強になりました。
・いつも見慣れている町のいいところを見つけたいと思い、参加しました。様々な見方で地域の魅力を探すことができた。景観がない場所は「ない」という言葉には感動しました。本日は貴重な機会を頂きありがとうございました
◆トピックコード 504
「ストレスとメンタルヘルス:ストレスとは何か、どのような対処方法があるのか考えてみよう」
北里大学看護学部 教授 柴田 真紀 先生
参加生徒数 18名 報告者名 小松龍矢
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1.トピック内容等
精神看護学=心の病気と身体の病気についての話題でした。
どちらの病気も,もう一方に作用してしまうものである。
例えば,身体の病気を治すために処方された薬を服用していくことで,心を病んでしまうようなこともある。そのため,どちらの病気に対しても「知識を得て,対処する方法を学ぶ」ことは大事である。
今は,中学校や高校の保健でもストレスについて学ぶが,まだまだ現実的にはあんまり知られていないことである。
ストレス自体がすべて悪ということではない。
生まれてからずーっとストレスと付き合っている。
赤ちゃんのときにも,お腹が減ったけど,母乳を貰えずお腹が減ったときに,ストレスを感じて泣くことで,周りに助けて貰っている。
集団で育まれることもあるが,同調圧力によってストレスを受けることもある。
もともとのストレスの語源は,物理学や工学である。
人間の恒常性を乱すようなものを「ストレス」と呼ぶようになった。
最初は心の問題というよりも身体に対して使っていたのだが,今やほぼ心の問題として捉えられている。
ストレス要因を目に見えて感じることもあるが,感じていないのにストレスを身体は感じていることもある。そのときは,自分がストレスを感じたときに出る反応を知っておけば,ストレスを感じている原因を探しやすい。気づかないまま放置していると最悪死にいたることもある。
ストレスの対処行動=コーピングには,大きく2つあり,
原因と対峙しようとする「問題焦点型」と,原因から逃げようとする「情動焦点型」。
これは,ストレスを理解するためのものとストレスから解放されるためのものと思えばよい。
生徒は,このストレスについてと,自分自身が今まで行ってきたコーピングを自分でまずは考えてみて,友人らと共有した。
共有することで,いろんなコーピング方法を知ることができました。
現実逃避ばかりしていても,ストレスの原因から目を避けるだけでストレスからは逃げることができず…。
一方で,問題と向き合い過ぎて疲れてしまう…。バランスよくやることと,いろんな方法と対処を知ることが大事。
2.生徒の感想
・少し前まで看護学部に興味があり、志していたのでこの授業に参加したが自分の興味のあるトピックなのでとても面白かった。今まで「ストレス」と聞くと悪いイメージがほとんどだったが良いストレスもあるのだと学び驚いた。確かにストレスを言い換えると「刺激」でもあるのでそれだったらどちらの意味もあると納得できた。看護学というと看護師のイメージが先行するがメンタルの面でのケアももちろんあるということも知れた。ストレスにも色々な対処方法があることを知れたので今度から実践していきたいと思った。
・私が今回の学習を通して思った事は日本のメンタルヘルスのグラフを見たときに若者だけでなく働き盛りの人も精神疾患を患う方が多くいる現状に驚いた。労災請求についてだけあまり知らなく、一番気になったので自分でも調べてどんなことかを知って将来に役立てたい。また日本の生きづらさなど自分が思っていること以上に生きづらさをいろんなところで感じている人がいて驚いた。自分はストレスを感じることが多々あると思っているが、最後の認知と行動でストレスを感じにくくなれるともしれないと思った。自分がストレスを感じないのもそうだが、自分以外の友達や家族にも今回学んだことをお話ししてみんながストレスを感じにくくなって、自殺者が少しでも減ったら嬉しい。ストレスもメンタルヘルスも自分にとって大事な講義でした。知りたいことがいろいろ聞けたので良かったです!
◆トピックコード 505
「未来の自分をイメージしよう:スタンフォード大学「ライフデザイン」入門」
東京家政大学人文学部英語コミュニケーション学科 准教授 並木 有希 先生
参加生徒数 9名 報告者名 田中 公男
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1.トピック内容等
アメリカの大学に入学すると、最初に「DESIGN YOUR LIFE」という授業を受ける。アメリカの大学では課題も多く、勉強がかなりハードなため、自分が本当にやりたい事、自分にとって必要な事でないと頑張れない。専門科目を選択する前に、自分の将来について真剣に考え、自分のための将来をデザインすることが必要と考えられている。このトピックでは、スタンフォード大学で実際に行っている授業の内容の一部が紹介され、生徒は2つのワークに取り組んだ。
ワーク①「YOU ARE HEAR」現在地を確認しよう。
work , play , love , healthの4つののエネルギー状態について、それぞれ10段階評価を行った。その後、自分を俯瞰して見つめ、自分が変えていきたいと思うところは何か、変えられない理由は何か、解決するために何をするか、などをワークシートに書きだした。4つエネルギーのバランスが良い状態が望ましいとのことである。
ワーク➁「MY TRUE NORTH」自分の北極星を見つけて羅針盤を持とう。
(今回は説明のみ)
ワーク③「MY ODYSSEY PLAN」この先5年の冒険を想像しよう。
みらいA(このままの未来)、みらいB(みらいAがダメになった時の未来)、みらいC(何も心配がない時の未来)の3つのケースで、なりたい自分について、5年間の計画を立てた。3つのケースを同時にかつ真剣に考えることが大切である。
今回は実施できなかったが、ワーク③の後に、今年から来年にかけて自分は何をするかを皆でシェアすると良いらしい。宣言をしたからには、実行しなくてはいけなくなるためである。
今回は、スタンフォード大学の手法の紹介であったが、大学初年度に真剣に自分の将来を考えることの大切さ、主体的に自分をプロデュースすることの重要さやその能力が評価されること、学歴よりも学習歴が大事であること、また、人生を楽しむことの素晴らしさを学ぶことができた。
2.生徒の感想
・今まで、こんなに深く自分の先の人生について考えたことが無かったので自分のことを見直す貴重な機会になった。また、自分が何をしたいのかは考えたことがあったけれど、そのために何をしたら良いのか具体的に計画を立てたことが無かったのでとても楽しく考えることができた。私は、たくさんやりたいことがありすぎて自分が本当に何がしたいのかまだ見つけられている気がしないので自分と向き合う時間を作って考えていきたいと思う。
・これからの人生で大切なことを学べたと思います。自分が夢中になれることが自分に向いているものだという話を聞いて、自身の長所をもっと伸ばしたいと思いました。『楽しい』を大切に、これからも挑戦したいと思います。
◆トピックコード 506
「海外大学を叶える奨学金について知ろう!」
トフルゼミナール カウンセラー 伏木 真那実 先生
参加生徒数 3名 報告者名 富樫 和之
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1.トピック内容等
今年度は、海外大学に進学する際に利用できる奨学金についてお話しくださいました。6つの奨学金を提供している財団を挙げ、募集要項を確認し、重要なポイントを読み取る作業や、奨学金を獲得するための自己PRを作成方法についても説明していただきました。特に、各財団の特徴や盛り込むべき内容の説明が非常に分かりやすく、将来について考え始めている中学3年生、高校1年生にとって、今後の活動に良い影響を与える機会になったと感じています。また、よく聞かれる質問項目の中から1つ選び、自分なら何を書くかを発表する時間もあり、自分の活動を振り返る良い機会にもなりました。さらに実際に留学中の学生が紹介してくれた大学の動画なども参考になり、生徒たちは興味深そうに見ていました。非常に有益な情報が多く、海外の大学を視野に入れている場合は、早めに準備を始めてほしいと思います。
2.生徒の感想
・大学進学には今よりも英語に力を入れていかなければならないと思ったのと自分の特技を見つけていきたいなと思いました。
・海外大の奨学金を得る際に役立つ情報をたくさん得られた。
◆トピックコード508
「がんvs免疫細胞:がん免疫療法でがんを追い詰めろ!」
東京医科大学 講師 若松 英 先生
参加生徒数 16名 報告者名 高野 幸子
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1. トピック内容等
講座では、「免疫とは何か」から始まって、天然痘の撲滅や北里柴三郎の血清療法など、ワクチンの歴史などを学び、「がん」と「がん治療」ついての様々なお話を聞きました。
「免疫」に当たる考え方は、紀元前に登場していることに私自身が驚き、また、ペストの流行により「免疫(Immunity)」の語源の元になっていることがとても印象的でした。
「がん」に対する私たちの体内反応のことや2010年以前のがん治療は、外科療法・放射線療法・薬物療法の3本柱であったことなど、難しくも興味深いお話がきけました。これからのがん治療として「免疫療法」が挙げられ、2018年にノーベル生理学・医学賞を受賞した2名の先生の功績を確認し、現在のがんに対する「免疫療法」とその研究について学ぶことができました。
この講座に参加生徒はア、しっかりと予習をしている多く、講演者の若松先生の問いかけに、生徒が答えや考えを述べていたのが印象的でした。講座後も、生徒たちが代わるがわる若松先生に質問しに行き、長く先生からコメントを頂いており、生徒たちが本当に興味を持って講座に臨んだことが伺えました。若松先生も、生徒からの質問に丁寧に答えて下さり、多くの時間を割いていただきました。
この講座から、さらに生徒たちの興味が広がることを願います。
2.生徒の感想
・がん治療における新たな可能性を知ることができた。また、その発見はがんという分野以外でも活躍するということから、今後の医療への可能性を見出すことができた。今後の研究についての情報も定期的に調べるようにしたい。
・医学に関して興味があったので今回受講しました。今回受講して更に生物に関して興味が湧きました!ガンができる理由や、それを止める方法は今授業でやっているような生物の基本が応用されていたり、柔軟な発想によって発見、開発されているのだなと感じました!コレからも生物の知識をより深く学んでいきたいなと思いました。
◆トピックコード509
「地球外生命体の可能性について」
日本科学技術ジャーナリスト会議 理事 山本 威一郎 先生
参加生徒数 32名 報告者名 川口純
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1. トピック内容等
中学生も多く参加し、関心の高いトピックであった。まずは「宇宙人に会ったことはあるか」という質問から、我々人間も宇宙に住む生命であり、本講座では「地球外生命体」の存在について扱うことが示された。宇宙や時間という概念について高度な説明がなされたが、画像が多く使われ、理解することができた。特に、「今」という時は認識した時点では既に「過去」になっているというのは興味深かった。地球外とは途方もない距離が離れており、仮に地球外生命体と交信が叶ったとしても、それははるか昔に発信された信号を受け取ったに過ぎず、地球外生命体が「いた」ことは証明できても、今現在存在して「いる」ことを証明するには直接面会するしかないという説明は納得でき、印象に残った。天文学や物理学、哲学にまで興味の広がる講義であった。
2.生徒の感想
・宇宙について詳しく学んだことはなかったのですが、今回の講義を通して宇宙とはどういうものか、人間はどのように生まれたのかなど沢山の宇宙の不思議を知ることが出来ました。宇宙人がいるかは分からないが いた という言い方では存在したと言えることがわかりました。
・地球外知的生命体はいなくても地球外生命体はいるかもしれないという事が分かった。また地球外知的生命体は過去にいたのかもしれないという事も知った。最終的に宇宙人は存在しているんじゃないかと思った。もしいなくてもとてもロマンを感じる。
◆トピックコード 510
「テレビ局の裏側」
BS朝日 コンテンツマネジメント部長 杉田 仁 先生
参加生徒数34名 報告者名 高橋 昌伸
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1. トピック内容等
映像のデザイン、優劣を左右するポイント。
①色 ②書体 ③配置 ④装飾
この4要素を”最小限”でつかいこなせているか
デザインはセンス・技術
デザイン・ルールがもたらすもの
→経費の節約+効率化へ 過度なテロップ装飾は生産性を下げる原因に
→デジタル時代に、どのカットでも「あの番組」とわかることの価値
なぜ、テロップデザインで意識共有が必要なのか?
→ひとつの番組中でバラバラな色使いはブランド価値が低下
→デザインの統一性と一貫性・・・成功している番組にみられる特徴
「企画をする」ということは「自分を知る」こと
「自分のやりたいこと、やりたいもの」ってなに?
アーティスト=自分のやりたいことが決まっている。
「企画」は日常の中にある
「企画」は特別なものではありません。日常の中にあります。
朝起きて、何を食べるのか?何を着るのか?今日は、どうやって過ごそうか?
これも全部が「企画」です。
「企画」が「実行」されるにはいくつかの段階があります。 「企画」が実際に、動いて会社として実現していくためには、いくつかの段階があります。
一番大事なのは「企画を考える」ということです。
そして考えたらそれをまとめてみて自分以外の人に「企画をアピールする」ということです。そして、それが認められたら「企画を実行する」段階になります。
2.生徒の感想
・テレビ局の裏側の映像がとても興味深かったです。いろいろなジャンルの人が関わっていることを知り面白かったです。また、いろいろなニュース番組で、テーマのロゴ色と、映像の文字や背景の色を揃えるという工夫も新たに知りました。今まで、いろいろな色を使うことが見栄えがいいと思っていましたが、少ない色を使うことによって、より色の統一感があるということが面白かったです。この講義を聞き、テレビ局にとても興味を持ち始めたので、いつかテレビ局やそれにかかわるところに見に行きたいなと思いました。
・話題提供者さんがみんなの考えた企画書へ的確なアドバイスをしていてすごいと思いました。デザインは才能ではなく技術だということも知れました。先入観にとらわれず新しい視点で物事を捉えようと思いました。
◆トピックコード 511
「『可能性を最大限に発揮する~生徒が自分の将来に対して積極的なアプローチを取るためのヒントをワーク等を通じて共有~ 』」
BeautySoul JAPAN 代表 飯田 美心 先生
参加生徒数 4名 報告者名 肥田規幸
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1. トピック内容等
生徒がこれから生きていく上で,大事にしてほしいマインドセットを様々な例や生徒との対話を通じて伝えていただきました。
・成果をあげるにはスキルとマインドの両方が必要だが,マインドの方が影響が大きい
・人生を変えるのは選択と習慣
・輝いている人ってどんな人?
・成功の反対は,失敗ではなく何もしないこと
・失敗に対する不安や迷いはつきもの。それを越えて挑戦することが大事
・進路を考える上では,できるかできないかではなく,やりたいかやりたくないかで考えてほしい
・ウォルト・ディズニーが挑戦し続けた話
・「こうしなければいけない」ということはない。視野を狭めず可能性を広げることが大事
・自信を持てないのは未来がわからないから。未来は誰にもわからないのだから,自分の無限の可能性を信じる力が大事
・もう一つ大事なことは,変化に対応する力。柔軟な発想を持っていれば変化にも対応できる
・消去法などネガティブな発想を転換するには「もし○○できるとしたら?」と考える
・「誰かがどうにかしてくれる」は幻想。全て自分次第/
など,中高生にとってとても切実で,かつわかりやすい話ばかりでした。
生徒たちもお話を真剣に聞いていましたが,全体的にとても和気あいあいとした雰囲気だったこともあり,自分の考えをアウトプットするシーンでは,素直な考えを表現していました。
2.生徒の感想
・学校では習えないようなことを学ぶことができた。自分の好きを探究していくのが1番の近道ということを学ぶことができて本当によかった。自分が枠を狭めていることに気がつけたため枠を外してしまおうと思った。アドバイスを求める人がどのような人なのかを学ぶことができた。マインドを鍛えていこうと思った。目標をスモールステップで立てていこうと思った。
・1番最初の成果の方程式が面白いなと思いました。発想の転換ができる魔法の言葉というのが、良いと思いました。もしできるとしたら?っていうのを使うと確かに発想が転換して前向きになれるので、これから使って行きたいです。
◆トピックコード 512
「戦争体験にふれて、あなたは何を受け取る?―沖縄戦の記憶から―」
nuchiyui 代表 綿貫 円 先生
参加生徒数 9名 報告者名 三井田真由美
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1. トピック内容等
石垣島出身の綿貫さんは、高校時代に戦争について学んだことをきっかけに、戦争体験を聞き取り残していく活動をされています。オンラインでしたが、多数の写真資料を示しながらわかりやすく説明してくださり、改めて戦争を考える貴重な時間になりました。
沖縄戦では「鉄の暴風」といわれる米軍の激しい砲爆撃を受け、多くの犠牲者が出ました。住民を守るはずの日本兵は自決用の手りゅう弾を配布しました。なぜ集団自決は起こったのか。綿貫さんは聞き取り調査中に「手りゅう弾を持っている人が羨ましかった。」と聞かされます。驚いて理由を質問すると「ない人は身近にある刃物で家族の強い人が弱い家族から殺し、最後に自分が自殺した。」と教えられたそうです。極限状態で「敵に捕まってひどいことをされるくらいなら」と、家族を守るための今では考えられない選択です。戦争は人が人でなくなるつらく悲しい状態です。
また、平成になるまで語られなかった「八重山の戦争マラリア」についてもお話いただきました。当時、石垣島・与論島・竹富島・西表島などでは、蚊を媒介と知る感染症のマラリアは発生していませんでした。資料によると国も軍も無病地帯と知っていたはずなのに、住民は沖縄本島に強制移住させられ、多くのマラリアによる犠牲者が出ました。
綿貫さんは、「当事者に聞くことでハッとすることもある。それまで自分のものさしで見ようとしていた自分に気づくことがある。」と言います。そして、戦争体験と向き合うには、「歴史を理解する」「相手を理解する」ことが必要だとお話いただきました。各国の歴史認識は大きく異なり、多くの溝があることもあります。だからこそ対話を続け、自分はどう受け取るかが大切だとお話いただきました。
2.生徒の感想
・沖縄戦争のことは曖昧のまま理解していた。八重山マラリアというのもあったのだと、知りとて興味深いお話を聞けた。受講できてよかった
・今回のお話を聞いて、戦争について自分が知ったような気になっていたことがたくさんあるなと思いました。実際に沖縄戦のことを聞き、色々と戦争に対する解釈が変わったしもっと詳しく知っていきたいという気持ちが強くなりました。体験はしたことがない(これからもないと思いたい)ですが知ることはできるのでこれからも積極的に知ろうとする姿勢をとり続けていきたいです。
◆トピックコード 513
「未来を創る<コンセプト>の見つけ方」
フリーランス サービスデザイナー 吉田 理穂 先生
参加生徒数 11名 報告者名 徳光 百花
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1. トピック内容等
世の中にあふれる情報の中から自分のほしいものを見つける時代で、どのように商品を販売するのだろうか。そのひとつの手段としてコンセプトがとても大切である。物事に意味をつけるという作業は本当に大変で、大人でも考えるのに苦労する。素材が良い、健康的である、デザインがおしゃれなど何を好むかは人それぞれだ。では、自分が商品を販売する際、どのようにオリジナリティを見つけられるのか。そのきっかけをつかむための視点を学ぶことができた。
2.生徒の感想
・元々芸術分野に興味があり、楽しくワークショップに参加することができました。コンセプトは灯台下暗し感があって見つけるのは大変でしたがとっても楽しかったです!
・今回の講義は、事前課題からどのような話を聞くことができるのかなと想像できてなかったのですが、講義を受けて、まずとっても面白かったです。自分で一つのテーマに関して、新しいコンセプトを考えるなどとか難しかったんですけど、自分のあまり普段使わない想像力を活用できて、参加してよかったなと思いました。
◆トピックコード 514
「薬と食品に境界線はあるのか?~安全性の視点から~」
東京農業大学応用生物科学部食品安全健康学科 教授 前川 竜也 先生
参加生徒数 12名 報告者名 栗原好典
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1. トピック内容等
「薬と食品に境界線はあるのか?~安全性の視点から~」をテーマとして、その内容の詳細や、身近な食品をあげ、毒になりうるかという質問で生徒の興味を引き「すべての物質は毒であり、毒でないものはない、量こそが毒でないことを決める」ということを話された。食品添加物の安全性の検査方法(実験方法)、食品添加物の実験とは違う方法で医薬品の安全性を確かめるなど、専門的な話をしてくださった。この春に問題になった紅麴を使った機能性表示食品の話など、生徒に身近なものを題材として毒と食品の違いを改めて説明していただいた。最後にフグの毒について、先人はフグ毒をなくし食べられるようにする方法を紹介していただいた。実際は毒が致死量に達していないだけかもしれないが、改めて「すべての物質は毒であり、毒でないものはない、量こそが毒でないことを決める」と強調されていた。講義後も個人的に質問をする生徒もいた。受講した生徒の感想としては、ふぐ毒を無力化して食べられるようにした事例は初めて知った。クラゲや蛇、キノコの毒を無力化して食べられるようにできないか気になっています。すべての物質に毒があることは最初は信じていなかったが、説明を聞いて納得しました。全ての食品が毒になってしまう可能性があるのは初めて知りました。水中毒は聴いたことはありましたが、思っていたよりも数値が低くて驚きました。毎日2Lは飲んだほうがいいといいますが2倍の5L飲んでしまうと死んでしまうなんて恐ろしいです。などの感想があった。
2.生徒の感想
・普段飲んでいる水でも、量によっては毒になることがあると知り、毒は量によって決まるという言葉は印象に残った。また、フグの卵巣には毒が含まれているが塩に漬けぬか漬けにすると食べられるようになるまで毒が抜けることを知り興味深かった。また、ボツリヌス菌は桁違いに猛毒で急性で亡くなってしまうことがよくわかった。
・全ての食品が毒になってしまう可能性があるのは初めて知りました。水中毒は聴いたことはありましたが、思っていたよりも数値が低くて驚きました。毎日2Lは飲んだほうがいいといいますが2倍の5L飲んでしまうと死んでしまうなんて恐ろしいです。量が毒になるかどうかを決めてしまうということがよく分かりました。また、フグの卵巣を長い間塩漬けしたら毒を抜けると聞いて、昔の人の知恵は本当にすごいなと感じました。先生がおっしゃっていたとおり完全に毒が抜けるまで何人の人が亡くなったのか想像すると気が遠くなります。薬学部がある大学への進学を考えているので、薬学部を出ている方のお話を聞けてとても参考になりました。毒に少し興味を持ったので他にも毒を持っている生物や毒がある場所、抜き方を調べてみようと思います。
◆トピックコード 515
「「ウツ」と「ユウウツ」、どう違う?―うつ病って、どんな病気? 当事者が語ります。」
個人事業主 校正者・辞書編集者 須戸 ひかり 先生
参加生徒数 13名 報告者名 種村 毅
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1. トピック内容等パンフレットから引用。「うつ病は、ユウウツになる病気」って聞いたことはありませんか? それなら、ユウウツな気持ちとうつ病とはいったい何が違うのでしょう? よく耳にするけど、なんだかちょっとつかみどころのない、不思議な病気…。そんなうつ病について、ありのままを当事者の視点からお話しします。また、うつ病の話題をとおして視野を広げ、
・知ることと理解することの違いは?
・理解できないのは悪いこと?
といったお話もしたいと思っています。
以上、引用。
大切なのは、「理解できない」ことがあるということを認め、「理解できていない」という自覚をもつこと。
〈生徒の様子〉事前課題をしっかりとこなしている生徒が多かった。事前課題の成果をふまえつつ、講師が語る赤裸々なうつ病体験をよく聞き、中には熱心にノートをとる者もいた。「『うつ病は心の病気』とよく言われるが、実際は『脳機能の問題』である」というのがポイントだった。質問もいくつか出て積極性がみられた。
2.生徒の感想
・私はうつ病は「心の病」>「脳・身体の病」という前提でこのトピックに参加しました。自分としてはたくさん調べてたくさんの知識を得たつもりで参加しました。トピックに参加して分かったことは実際は自分はうつ病のことを何も知らないということです。うつ病は世間から心の症状ばかりを見られがちなんだなと思いました。そしてカウンセラーを目指す自分もその一部だったんだなと少し自分が恥ずかしくなりました。今回のトピックに参加して、うつ病は心からではなく脳の障害によって生じるものだということを学びました。カウンセラー志望であるため、相談されたりカミングアウトを受けると「何か言ってあげたほうがいいのかもな」というエゴが自分の中で働きがちなのですが、かえって何も言わないでおくことも大切なんだなと思いました。また、「うつ病による自死も病死」「生きたくても生きられなかった」といった言葉によって私の精神疾患に対する価値観を大きく変わったように感じます。たとえ微力であったとしても、なるべく多くの人の不安を癒せるようなカウンセラーになるために、今後の進路に向かって今まで以上に頑張ろうと思うことができました。参加して本当に良かったなと心の底から思えるようなトピックでした。
・うつ病も感性も人の数だけ種類がありそれを理解する事なんて出来ないので、その前提の元その人に寄り添う為にはどうすればいいのか考えてみたくなった。また「優しさ」とは一体なんなのか、寄り添ったり痛みに対して理解した「つもり」になる事は本当に優しさなのか、今までにも考えた事はあったが再び自分の常識を疑ってみたくなった。
◆トピックコード 516
「国際機関の職員になるには ~国際貢献と食料・生物、そして全般~ 」
東京農業大学国際食料情報学部国際農業開発学科 助教 和久 大介 先生
参加生徒数 4名 報告者名 海老原 賢宏
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1. トピック内容等
「国際機関の職員になるには」というテーマで、その課程の詳細や、実際に職員になった方の事例を挙げながら、パワーポイントを用いて丁寧に説明いただいた。特に、生徒の認知度が高い国際連合を取り上げ、卓越した語学力の必要性、学位(博士号の必要性)の必要性なども強調して解説をいただいた。ご在籍の東京農大の国際食料情報学部にはJICA出身の先生方が9名いることや、外資系企業社員が大学院に入り、そこから国連の部門の採用試験に合格するパターンなども説明があり、生徒は具体的なルートを学ぶことができたようである。後半はご専門の野生動物の保護・管理(Wildlife Management)について解説をしてくださり、人的被害や外来種による生態系破壊についても触れてくださった。野生動物は日本では「無私物」として扱われる事実は知らなかった生徒も多かったと思う。社会主義国やアフリカにおいてはどうなのか、またケニアのドロボー部族の追放事件と論文を挙げ、政治問題に発展した事実について考えさせ、双方の妥協点をいかに探るかを、自らの農業開発に結び付けて話してくれた。受講した生徒の感想としては、今回受講したことで、今までの国際機関のイメージが変わり、誰にでも開かれた簡単な世界ではない、ということを改めて知りました。ケニアのドロボー族の問題などは簡単に答えを出すことができない、とても難しい問題だと感じた、国際機関の人々が世界をより良いものにしようと努力してくれているのだと感じました、などの感想があった。
2.生徒の感想
・国際機関に研究者として入るという貴重なお話を聞けてとても面白かった。
・国際機関の仕事に関して興味があったもののその知識を深められる機会がなかったことから受講しました。今回受講したことで、今までの国際機関のイメージとはかわり誰でも気持ちがあれば活動をすぐに始められる、という簡単な世界ではないことを知りました。ですが、ケニアのドロボー族のお話など簡単に答えを出すことができない、とても難しい問題に常に立ち向かう力が必要だから簡単に入ることができない世界だからこそ、優秀な方々が集まり世界をよくしていこうとしているのだと思いました。
また、おすすめしてくださったほんやイベントにもとても興味があるので、調べてみようと思いました。
◆トピックコード517
「1,000億円を株で運用した大学教授の「お金持ちになる方法」」
昭和女子大学 会計ファイナンス学科 教授 山田 隆 先生
参加生徒数 32名 報告者名 吉原正寛
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1. トピック内容等
昭和女子大学の教授でありながら、以前は、ファンドマネージャーとして1000億円を1人で動かしていた経験による説得力のある講義でした。市場動向は人の気持ちで変化するということで、人間学と経済学を融合したお話で、とてもユーモア感もあり、生徒を飽きさせない講義でした。終わってからも、先生と話したい生徒の列が17時過ぎまで続きました。内容としては、消費者は、企業のマーケティングとプランニングに踊らされているや、人生は選ばなかったもので決まるという機会費用について、また、株式投資には先見性が必要であるなどの実践的な理論を生徒は学びました。具体例を用いた生徒にも理解しやすいすばらしい講義でした。
2.生徒の感想
・投資の話だけでなく、日々の生活の気持ちの持ちようまでいろいろなことを教えてもらいました。投資では未来のことを予測して気になったことから始めてみることが大切だと知り投資に対して今以上に興味がわきました。目標は立てるものではなく、無目標にいろいろなことをしていくことで気も楽になるし生きやすくなることや、人との関わり方などほんとに興味がそそられ、ためになる内容でとても楽しく、充実した時間でした。
・私がグローバルウィークで参加しもので一番興味を持って参加できましたし、ガイドブックにかいてあったようにわくわくしてあっという間に 90 分が過ぎました。説明してくださったのが山田教授だったからこそ、この議題に興味を持てたのだと思いました。そして教授の話し方には聞き手を引き込む力があることを確信しました。こんなに充実した90分間は初めてです。「不安タスティック」を思い出してこれからも頑張っていきます。
◆トピックコード518
「汚れた湖沼を宝に変えよう」
北里大学 准教授 眞家 永光 先生
参加生徒数 7名 報告者名 矢口 雄翔
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1.トピック内容等
はじめに眞家先生は、地球自身でなんとか回復できる限界「プラネタリーバウンダリー」について、中でもリンの流出による環境への悪影響についてお話してくださいました。そして、日本は世界と比較して植物へのリン肥料の投入が非常に多いこと、リンは早ければ2050年には枯渇する危機があることなどを示したうえで、「富栄養湖の底質はやっかいものではなく、リン資源を豊富に含む貴重な資源である!」と主張して、どのように資源を再利用するのかという話題に転換していきました。
眞家先生は研究で使用している沼から採取した泥と、生徒全員分の実験キットを準備してくださり、そこに摩訶不思議な白い粉を入れて、皆で泥水の様子を観察しました。泥水はみるみるうちに上部から透明になっていき、あとは目の粗いガーゼを通すだけで奇麗な水と泥に分けることができて、生徒たちから驚きの声が上がっていました。
さらには、湖沼の浄化の他の方法としてナノバブル技術を挙げ、眞家先生の研究されている内容や取り組みについても紹介してくださいました。生徒たちの興味はいつまでも尽きない様子で、中には質疑応答の時間が終わった後にも先生の研究についてお話を伺う姿が見られたほどでした。
汚染された湖沼が「宝」となる可能性を感じることができる素晴らしい機会であったと同時に、この時間は生徒たちにとって、将来の選択肢や自身の視野を広げるための「宝」になったことと思います。
2.生徒の感想
・凝集剤を使った実験が面白かった。リンが不足する話は聞いたことがあったが、多すぎても良くないということがわかった。生態系関連の学部に行きたい自分にとっては凄い為になった。
・自分自身とても環境に興味があるので、楽しく聴かせていただきました。環境問題としてのPやNはメディアで取り上げられる事が少ないように感じます。だからこそ今日、その流出するメカニズムや循環の仕組みを知れた事は大変嬉しかったです。酸素ナノバブルには凄く将来性を感じました。魚の分布のデータなど、評価が難しいですが、実証されれば産業の応用という側面でも素晴らしい技術になると感じました。
◆トピックコード519
「開発途上国の人々の暮らしを良くするための国際協力」
順天高校1年生 福地 経平先生
独立行政法人 国際協力機構(JICA) 東京センター 人間開発・計画調整課課長 大里 圭一 先生
参加生徒数 11名 報告者名 尾近 裕明
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1.トピック内容等
JICAに20年ほど勤めておられ、ボリビアとメキシコに合計10年滞在されていた大里さんが海外赴任中に携わったこと・感じたことをお聞きすることができました。途上国に関する世界の状況や「信頼で世界を繋ぐ」というJICAのビジョン・事業構想について理解した後に、今回のテーマでもある健康に目を向け、意見交換などを行いました。大里さんは医療の専門性を活かしながら働かれていましたが、客観的な「健康」という指標だけでなく、それぞれの地域の人々の「健康観」を大事にしながら国際協力をすることの大切さを説かれていて、それはどの国際協力に関わっていくにしても大事な視点だと参加した生徒は気付かされたと思います。「よりよく生きてほしい」というミッションを持つ大里さんですが、JICAにお勤めになる以前ではピアニストや医者も志しながら、最終的に「人の役に立つこと・人のためになること」という軸を大切にされたという話を聞き、文理選択や進路選択に直面する生徒たちには大きな刺激となったと思います。
この講義は高校生の福地くんの発案のもと、事前の準備を大里さんと進めながら実際に形にすることができました。高校生が当事者意識を持ち、有識者をお呼びして同じ興味関心を持つ同世代と学びを深められる時間となったのは教員としても誇らしく感じたひとときでした。”
2.生徒の感想
・健康は身近ではあるけどその事について学ぶ場は学校しかなくて、自分の中で健康=病気、風邪でないことだと思っていたけれど、国によっては自分の思うままに生きることが健康っていう考え方があるって言うのを知り、すごく驚きました。だからボランティアとか寄付は日本の健康に対しての考えだけでなく、その国の健康に対しての考えを考慮しなければならないと思いました。
・今日の講義を通して、健康観は国や地域によって異なることがわかった。今までは健康というと十分な睡眠を取り三食しっかり食べるなどとということだと思っていたが、健康とは人生を豊かにする手段の一つであるということがわかった。また、将来は国際支援をしたいと思っており「国際」という言葉がついていなくても様々なアプローチ方法があって、それが結果的に国際支援に繋げられるのだとわかった。