お知らせ

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SGHフィリピンフィールドワーク教員実地踏査
10月18日から23日まで、SGH担当教員2名が、連携するNPOであるCFFの担当者とともに、フィリピンフィールドワークの実地踏査に出かけました。本年の12月に実施されるプレ・フィールドワーク、来年9月か10月に行われるフィールドワークで取り組む課題設定の予備調査、また、訪問地での日程と安全確認、さらに活動する地域の公的機関や教育機関へのあいさつなどが目的です。実地踏査する2名の教員も、どちらもフィリピン訪問は初めてとあって、短期間で実に様々な経験をし課題を発見しました。解決すべき課題については12月以降の生徒自身の目でもう一度見てもらうこととして、今回の行程と訪問した主な場所を紹介しておきます。
初日はフィリピンの首都マニラの歴史地区を訪問しました。スペインによる16世紀以来の植民の歴史を実感することができます。
マニラからフィールドであるパンガシナン州までは車で5時間ほどの道のりです。二日目は移動日です。しかし、その途中で神風特攻隊が初めて出撃した飛行場跡の記念公園、第2次世界大戦における悪名高いバターン死の行進の遺跡を訪問しました。フィリピンをフィールドとする以上、第二次世界大戦中の日本軍の行為は避けて通れない問題です。午後、パンガシナン州第1の都市ダグーパンに到着。ゴミ捨て場と湿地帯に住む貧しいコミュニティーを訪問しました。
3日目はダグーパン市にある3校の学校を訪問します。私立のラサレットスクールはCFFの理事が副校長をしている学校で12月以降の連携を予定しています。マンギン小学校はダグーパンの住宅街にある小規模な公立学校で予算が不足しています。CFFの理事と会食後訪れたダグーパン・シティー国立高校はダグーパン一の大規模校で生徒数は5000人です。さらに国家教育省のパンガシナン1地区本部を訪問、知久長官代理と面会し、地域の教育問題について話を聞きました。夕方には地域で活動しているYMCAのオフィスを訪れ地域で活動するに際してのヒントを伺いました。
4日目はダグーパン市中心部を散策、市場や教会を見学した後マザーテレサの施設(身寄りのない子供と老人を収容している)を訪問しました。午後は社会開発局の本部を訪問し人権問題や貧困問題、女性の社会活動の補助などについての政策を聞きました。また、CFF理事の紹介で急きょパンガシナン州庁舎を訪れ州知事補佐官と面会しました。夕方ダグーパンから西に30キロほどのスアル市にあるCFFの子供の家に到着、子供たちと一緒におやつ(ミリエンダ)と夕食を取りました。
5日目には地元の村の家庭やサリサリストアと呼ばれる万屋を見学。村の港近くで非常勤の警察官をしながら農業や漁業で生計を立てている村民の暮らしぶりをインタビューしました。スアル市の中心から山に2キロほど入ったところにあるバイト村を訪問しました。バント村は少数民族の村で、伝統的な生活をしています。そこで、小学校の先生をしている母親と、CFFの援助で大学に行った娘の親子のインタビューをしました。子供の家に帰って昼食をとった後スアル市庁舎でスアル市長と面会しました。午後遅くスアルを出発し夜暗くなってからマニラに到着しました。
翌日は教員2名とCFFの担当者で振り返りと12月のプレフィールドワークの打ち合わせをした後、空港に向かいました。