お知らせ

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グローバルウィーク・ダイジェスト2018-5日目(11/7実施分)
順天高等学校のSGH活動の一部として、10月31日(水)~11月7日(水)までのうちの5日間(31日、1日、2日、6日、7日)に「Global Week 2018」を開催しました。この期間、平常授業を午後2時で打ち切り、国内外の大学の研究者や大学院生、大学生、企業や団体の職員、順天高校の卒業生や在校生が、順天高校生徒や(一部中3生)、他校の中学高校生(文京区の郁文館夢学園=郁文館中学校、郁文館高校、郁文館グローバル高校、の生徒)、教職員と共有したい話題(トピックと呼んでいます)を持って集まり、これらの話題提供者と生徒教職員が、ともに正解のないグローバルな問題について学びあう機会を持ちました。参加するトピックは生徒が主体的に選び、学校側では人数調整を行いませんでした。一部のトピックは少人数になりましたが、その分、本来の目的である「話題提供者との個人的つながりを作る」贅沢な時間となりました。今回は11月7日(水)に行われた5日目のダイジェストを各トピックの運営担当者よりご報告致します。
◆トピックコード 501 「グローバル化する世界へ飛び出す君へ~私達は何を学ばなければいけないのか~」
関西学院大学 国際学部教授(国連ユースボランティア派遣担当) 關谷 武司 先生
参加生徒数22名 報告者名 種村 毅
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1. トピック内容
「グローバル社会」や「グローバル人材」になることが求められているが、そもそもそれらはどのような「社会」「人材」のことを意味しているのか。また、グローバル人材になるには、どのような資質が必要なのか。その二点を、世界の「スタンダード」、とくに教育における「スタンダード」がどこにあるのかを手掛かりにして解説するトピックであった。全人類の8割は貧困地域に生きており、したがって、教育における「世界のスタンダード」とは、そのような貧しい地域で行われている低水準の教育である。(けっして日本や欧米式の教育方法が「国際標準」なのではない。)貧困国で行われている低水準教育(掘っ立て小屋のような校舎、教材不足、教員不足、義務教育制度が整備されていない、中退者や留年者が多い…)と比べれば、先進国の教育は圧倒的に高い水準にあり、そのような教育を受けている先進国の高校生は、グローバルな視野に立っていえば「エリート」である。より良い世界の実現を望み、そのための行動を起こせるのは「エリート」である先進国の若者であり、そのことを自覚して貧困国に対する「思いやり」をもった行動を起こせる人間こそが、「グローバル人材」である。国際的な経済競争に勝ち残ることを目的として、語学と科学技術運用能力を駆使することのできる人間をグローバル人材と言うのではない。
2.生徒の感想
「グローバル人材」という言葉の意味を、これまではなんとなく「国際社会で活躍するビジネスマン」のような意味で理解していた。しかし、そのような人間のことを「グローバル人材」というのなら、それは大航海時代~第二次世界大戦期の帝国主義者・占領者と変わらないということがわかった。「搾取できる立場にいる人間」という点で、どちらも同じである。「グローバル人材」に必要な資質は何かという話の中で、「思いやり」や「人間性」といった言葉が出てきたのが、新鮮だった。「グローバル人材」の話になると、いつもは「英語」「IT・ICT運用能力」「価値創造力」などのキーワードが強調されるが、今日關谷先生がおっしゃっていた「思いやり」の方が、よっぽどわかりやすく、納得のいくものだった。
◆トピックコード502 「アンケート調査の方法と結果の見方」
横浜市立大学 学術院(国際総合科学群)教授 土屋 隆裕先生
参加生徒数 13名 三井田真由美
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1. トピック内容
アンケート調査の質問文を見ながら、どこか問題であるか考え、質問文作成の原則をわかりやすく解説していただいた。さらに、選択肢によって、回答者が誘導されてしまうことを解説していただいた。最後はグループワークで、実際のアンケート調査の質問文と結果から、どうしてこのような結果になったのか、その問題点について意見を出し合った。各グループでは活発な議論がなされていた。これらの活動を通してアンケート調査の方法と結果の見方について学んだ。
2.生徒の感想
アンケートの質問の仕方や選択肢を回答者の身になって気を付けなければならないこと。質問の並ぶ順番が違うだけでも結果が変わってくるということ。など、細かいところまでしっかりとした調査の仕方を学ぶことができた。
◆トピックコード503 「How AI will change our lives and the world」
法政大学 情報科学部 コンピューター科学科教授 黄 潤和先生
参加生徒数 22名 報告者名 尾近 裕明
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1. トピック内容
AIが私たちの生活を変えると言われて久しいが、いったいAIとは何のか、そして現段階においてはどこまで実用化が検討されているのかがトピックとして話された。まず、情報科学の歴史やAIの歴史についての解説があった。専門用語がかなり飛び交っていたため、理解に苦しんだ生徒も少なくなかったように見受けられる。そして、実際のAIの内容に関して、どのような学習が可能になってきているのか、どのような学習を今後可能にさせたいのかが説明された。最後に、自動運転技術やSiri、アルファ碁やアマゾンの無人決済、Ali Payなどの決済方法といった実用面についての紹介があり、割と聞いたことのある話であったため生徒も関心を持って話を聞けていた。終了後には、何人かの生徒が質問をしていた。「AIが仕事を奪うのか」といった最近話題によく上がる内容から、専門的な質問など多岐にわたる質問ができて、生徒も満足しているようであった。
2.生徒の感想
2013年に顔認証の精度が97.7%まで向上したという事実に驚いた。AIは、どうやって生活をよりよくするのかが、分からない(ブラックボックスのよう)ところが興味深かった。情報科学では1、0しか使わないでデータ、プログラム、デジタルメデイアを表すことを知ることができた。スマート農業、老人の介護や子供の世話、医療などでは高度情報処理を実現することができるAIは重要だと理解することができた。
◆トピックコード504 「私のライフ・アンド・ワーク・プラン」
札幌学院大学 法学部、名誉教授 家田 愛子先生
参加生徒数 22名 報告者名 潮田 真理子
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1. トピック内容
女性と男性で生涯賃金はどのくらい差があるのか。トピックの参加者がほぼ女性だったのでその理由を考えた。男性は働いていくことに何の疑問もないのかもしれない。しかし、女性は結婚や出産なども考えられ、仕事という選択肢について男性より身近な事として考えているのではないか。お金について具体的に考える事をしない人もいるが、社会制度を理解し情報収集を行うことで、より具体的に将来を見据えることができる。
2.生徒の感想
・女性にとって資格はとても重要であること。また、自分のやりたいことを早いうちから見つけそれを達成するために何をするかを考える大切さを知った。何も考えずに生きていると後悔してしまう。
・自分の将来について、金銭面に焦点を当てて考えることは大切だが、意外としてない人が多いことがよく分かった。その中で、いかに自分がより具体的に深く社会の制度や自分に関わる事柄の情報収集を丁寧に行うかで、差がつくだけでなく有利に生きていけるのだとよく理解できた。
・たまたま、講師であった家田先生が過去に自分の夢であるCAをやっていて、ワークライフプランという講義だからこそ先生の過去としてしれたのかな、と思った。今のCAとはルールや決まりも全然違って30歳で定年退職、なんて知らなかったし、男女で平等ではないなとおもった。この講義で知ることができると思っていたもの以上のことを知ることができました。
◆トピックコード505 「宇宙探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」にタッチダウン!」
日本科学技術ジャーナリスト会議・日本スペースガード協会 理事 山本 威一郎先生
参加生徒数 38名 報告者名 神林 絹枝
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1. トピック内容
トピックのテーマは、以下の4つでした。
1、 宇宙と人類 2、太陽系の仲間たち 3、宇宙探査機「はやぶさ2」 4、小牧隕石
それぞれの内容をまとめると、次のようになります。1は、人類の歴史において、宇宙に関する知識等が私たちの生活の中で、どのように取り入れられ、かかわりを持ってきたか。また、どのように変化してきたか。2は、宇宙、太陽系の構造や成り立ち。3は、「はやぶさ2」の構造や軌道、「はやぶさ」との構造や軌道などの違い、探索する小惑星の「りゅうぐう」について。また、小惑星の探査の必要性についても語られました。4は、山本先生自身が、連絡を受けて確認に赴かれた、小牧隕石についてでした。ここでは、隕石だけではなく、宇宙ゴミなどの落下の危険性に関しても述べられました。世界の研究機関が、宇宙ゴミや天体の落下を避ける方法を研究しているとのことです。
2.生徒の感想
・ 僕は、科学系の中で宇宙にとても興味があります。そのため、今回は「はやぶさ2」だけではなく、前作機の「はやぶさ」や隕石などの専門的な詳しい話をたくさん教えていただき、貴重な知識を得る素晴らしい機会になりました。
・ 今進行中である「はやぶさ2」のプロジェクトについて、この先どうなるのか、わくわくするような授業が聞けて、とても有意義な時間だと感じた。これから、物理や化学、生物などを通して宇宙にかかわる学問を、より一層学んでいきたいと思う。
◆トピックコード 506 「国際協力を実践する前に高校生に知っておいてほしいこと」
東邦大学/国際医療福祉大学 医学部学生(順天高校卒業生)星あゆむ、古川紀光先生
参加生徒数 20名 報告者名 小泉信治
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1. トピック内容
国際協力とは何か考えさせる内容であった。話題提供者は実際にアフリカ大陸にあるザンビアに医療施設を建設しようと活動している団体の一員である。そのメンバーは、順天高校の卒業生で構成されている。
国際協力と言われてどういった協力活動を思い浮かべるのか、グループで話し合い、なぜその活動をするのか理由を議論した。その中で、先進国としての義務である、新興国にボランティア活動をすることで自分たちの幸福が築かれるなど多様な意見がでた。
2.生徒の感想
・順天の人はSGHということで、フィリピンにいくなど国際協力をする場面が多々ありうらやましいと思った。
・現在バングラディッシュの教育問題に興味を持ち、ノートの支援などを行っているが今回は青年海外協力隊を含むJICAの話も聞け、興味深い内容だった。
・郁文館の生徒さんはあまり国際協力について実践する機会が少なかったようなので、その単語に対するイメージや定義について考えるいい機会となった。
◆トピックコード507 「遺伝子治療を提案されたとき。治療を受けますか?止めますか?」
東京理科大学 基礎工学部性物工学科 准教授 瀬木 恵里 先生
参加生徒数 32名
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◆トピックコード508 「虐殺はなぜ起きるのか————ジェノサイド(集団殺害)の要因を考える」
東洋学園大学 兼任講師 重松 尚 先生
参加生徒数44 名 報告者名 三好 奈緒子
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1. トピック内容
本講座は、主に心理学的観点から「ジェノサイドはなぜ起こるのか」ということを、今までなされてきた様々な研究や心理学的実験結果などを紹介していただきながら、参加者自らが考えるというものでした。
「ジェノサイド」とは、単なる「大量殺戮」を指すのではなく、「種」のせん滅を目的とした殺戮行為であることや、命を奪うだけでなく、言語や文化を奪う「文化的ジェノサイド」というものもあることを教えていただくと、参加者からは様々な事例(戦争やテロリズム、母語と公用語の違う国)についての質問が飛び交い、「ジェノサイド」=「ホロコースト」という単純な理解ではなく、新しい視点で「ジェノサイド」をとらえなおすことができました。
また、1970年ごろに行われた「ミルグラム実験」と「スタンフォード監獄実験」という心理実験を通して、人間が暴力に向かう理由や戦争や殺人が起きてしまう理由について、各人が深く考えていました。
私たちは暴力や攻撃におびえなくてもよい環境で生活していますが、ニュースを見れば同じ「世界」の中でそれは日常茶飯事的に起きていることがわかります。だからなのか、参加者は「どうすればジェノサイドや戦争を防げるのか」ということを「自分事」として考えているようでした。
歴史を学び、悲惨な出来事が再び起こらないための行動を考えることこそ歴史を学ぶ意味なんだと実感できたことと思います。
2.生徒の感想
ジェノサイドは社会や人が悪いから起こるわけではなく、集団で行動することで周りの人に責任感を転換し、自分には非がないと思うことでひどくなることを学んだ。
◆トピックコード 509 「災害復興は誰のものか?:世界各地で大規模災害が頻発する今こそ、考えたい」
一橋大学 大学院博士課程 山﨑 真帆先生
参加生徒数25名 報告者名 酒井 勇一郎
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1. トピック内容
「災害復興は誰のものか?」・・・世界各地で大規模災害が頻発する今こそ、考えたい。
災害の歴史や現状を紹介しながら、災害の意識などを生徒に理解させる。そこから、復興にはどのようなものがあるか、テーマである復興は誰のため行われているかを考えさせている。自分が被災者になった場合には、災害復興をさまざまな視点からとらえられるようになってほしいと訴えていた。自分が災害復興に関心を持ったことは、「なぜ」という気持ちが芽生えたからである。なので、生徒たちにも「なぜ」という気持ちを持って、大学生活を過ごしてほしいという言葉で締めくくっていた。
復興と復旧との違いや、実際に東日本大震災のボランティアに参加した体験などを話していただいて、とてもためになりました。
2.生徒の感想
災害には2つの種類があることを初めて知ることができた。災害は、都市化や社会の弱さ、グローバル化なども関わっているということに驚いた。「復興」や「復旧」という言葉を何気なく使っていたけど、本当は意味が違うということも初めて知った。
災害と言ってもそこに人間がいなければ災害ではない。復興と言っても誰が、どのような目線で受けとるのかによって意味が変わってきてしまう。復興と復旧の違いを考える。
◆トピックコード 510 「地球環境を守るため、今私たちに何ができるのか?」
JTB国際交流センター グローバルリンク実行委員会 日本事務局 事務局長 植木 和司郎 先生
参加生徒数 12名
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◆トピックコード 511 「『筋肉』で飯を食う」
東京医科大学 病態生理学分野助教 和田 英治 先生
参加生徒数 34名 報告者名 髙橋 眞由美
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1. トピック内容
和田先生ご自身の「好きなこと=筋肉・写真」が現在のお仕事(職業)に結びついた経緯をパワーポイントを使いながら詳しくお話いただきました。現在は大学において、骨格筋疾患の病態解明(例:同じ幹細胞から分化しているのに、疾患型により症状の発生する筋部位が異なるのは何故か)、治療薬開発、筋繊維タイプ特異性などについてご研究されている傍ら、小・中学生にフィジカルトレーニングを教えるトレーナーであり、ご自分の筋トレも欠かしていないそうです。アメリカの大学での研究は環境の変化に対応する適応力が求められ、学会発表や論文投稿(英文)など常に結果を出す工夫を重ねて、初めて研究費用の補助や現在の立場など維持できるそうです。そのために好きな写真を活用してグラフばかりになりがちな論文に視覚的インパクトを与えるように工夫するなど、好きな筋肉の研究を続けるために、楽しみながらも現在も日々努力の毎日だそうです。
生徒の皆さんに、自分の強みを理解して将来に生かしてほしい!好きなことを仕事にするために「奥深さ」を知り追求して欲しい!そのために様々な経験から自分の知らないことを知り、恩師や様々な出会いを大切に頑張ってください!・・・との内容でした。
骨格筋とは何か、筋繊維タイプ(速筋・遅筋繊維の特徴)、スポーツ遺伝子についてなど、ご研究分野の奥深さもご教示くださいました。筋肉に興味のある運動部の生徒の参加がほとんどだったので、それぞれのクラブ(競技の特性)にあった筋トレのポイントなど、解散後残って筋トレの実践指導をしていただいた運動部の生徒は大満足していました。
2. 生徒の感想
・筋肉についての考えが変わった。
・筋肉の重要性、筋肉についてよく分かった。筋肉以外の雑学や話も面白く、研究の楽しさや研究テーマの見つけ方なども知ることができ、いろいろな発見があった。
・好きなことの奥深さを知る、努力する、恩師と出会う(見つける)ことの大切さを知ることができた。
・将来、好きなことを追求して生きていけるような人間になりたい。
・自分の体の悩みを少し解消することが出来た。
・同じような志を持つ人に会うことができた。
・競技に必要な筋肉とそのトレーニング方法など、部活にも応用できる知識を獲得できたので、部活でも生かしていきたい。
・積極的に質問すればグローバルウィークは豊かになる。
◆トピックコード 512 「本当の英語力とは?」
東京理科大学/早稲田大学 (財団法人使える英語普及委員会)非常勤講師 斎藤 裕紀恵先生
参加生徒数33名 報告者名 芦澤 美咲
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1. トピック内容
「グローバル社会で必要な力、英語力とは?」をメインテーマとし、講義を聞いていく中でディスカッションを行うという、生徒参加型の授業をしていただきました。
グローバル社会において私たちが求められているのは英語力だけなのか、という切り口から、世界で活躍されている方々のご意見をご紹介いただきました。英語力はもちろんのこと、論理的思考力、IT力、伝達力、さらには「人としての魅力」など、さまざまな力が求められていると知り、その多さに驚いている生徒もおりました。私たち日本人に足りていないのは、「自分の意見を持って他者に伝える機会」であり、このトピックはそれを実践する機会だと生徒たちに伝えてくださいました。意見を持とう、なんとかして話してみようという姿勢の生徒が多く見られ、生徒たちにとっては大変よい刺激になったようでした。
グローバル社会で必要な力、英語力とは…
・批判的、客観的に考える力
・論理的に自分の考えを伝える力
・他文化を理解する力
・自国の文化を理解して発信する力
・日常会話にとどまらず、議論に参加できる高い英語力
斎藤先生、この度は大変興味深く、刺激の多い講義をお聞かせいただき、本当にありがとうございました。
◆トピックコード 513 「ヒトを理解するための新たな研究分野〜マイクロバイオーム〜」
早稲田大学・産総研 先進理工学研究科 博士後期課程2年 リサーチアシスタント 木口 悠也 先生
参加生徒数 20名
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◆トピックコード 514 「世界の難民をたすける方法を考える」
早稲田大学 社会科学総合学術院助手 宮下 大夢 先生
参加生徒数 22名 報告者名 梅沢 恒郎
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1. トピック内容等
「世界の難民をたすける方法」をメインテーマとして、世界の難民問題について生徒が自ら考える講義をしていただきました。平和な日本に暮らす私達は、難民が置かれている状況を理解することは困難です。そこで、難民問題をより身近なものにするために、冒頭で「いのちの持ち物けんさ」というワークショップが行われました。ワークショップでは、まず生徒一人ひとりが持っている「あなたにとって替わりのないもの」(命や家族など)、「あなたにとって替わりのあるもの」(日用品など)、「どちらかわからないもの」(国籍、社会的立場など)をそれぞれ異なる色の付箋に貼って分類しました。そして、付箋に書き出したものを「紛争や迫害によって喪失したもの」の項目に再分類しました。このような「喪失の疑似体験」を通じて、どのような気持ちになるかを話し合いました。その上で、「難民とはどのような人々か」、「第二次世界大戦後最悪の難民問題の現状」、そして「難民をたすける方法」などについて具体的な事例を挙げて説明がなされました。加えて、最後には「グローバルな視野をもって行動することの重要性」について、先生からお話がありました。
2.生徒の感想
・難民について、将来自分が何か出来る事はないか考えることが出来た。
・世界に難民は多くいるが、日本の難民の認定、受け入れの数は、他の先進国と比べてとても低いことを知った。ニュースでも度々報道されている難民について知り、考える機会をもてたことは大きな収穫だったと思う。難民問題に対して高校生の私たちにできることは限られているかもしれないが、宮下先生がおっしゃっていたように、まずは目の前の英語の学習を頑張り、グローバルな視点を育むことを大切にしていきたい。
・ゼミやプレゼンで難民のことについて発表するのでそのための材料になったと思います。難民の現状が思ったより深刻だったのでこれから自分達にできることを見つけていきたいです。
◆トピックコード515 「What it takes to be a global citizen(国際人となるために必要なこと)」
Monash University School of Business, Associate Professor Dr. Elaine Chew
生徒参加者6名 報告者名 Bernard Boytim
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1. トピック内容
In this lecture, Ms. Elaine Chew gave the students thought-provoking ideas on how one can become a global citizen. Firstly, she explained the evolutionary course her own career took by first working at one of the top banks in Malaysia and later through her business education at Monash University and afterwards with her postgraduate studies here in Japan. She lectured the students on the importance of thinking deeply on their various career choices and to do what they truly desire. She opened the eyes of the students with the possibility of having a viable international educational experience at Monash University ranked as one of the top 100 business schools in the world. Next, she pointed out the necessary skills one needs in the 21st century to be a global citizen; critical thinking, creativity, collaboration and flexibility. Finally, the students enjoyed playing an on-line game called Kahoot. The main emphasis of the game is learning the importance of team-work and cooperation that we need to succeed in the world today. By using a popular Marvel movie called ‘Avengers: Infinity War’ students had to use their conflict-resolution skills to solve the problems the super-heroes were having with each other. In the end, students could receive their well-deserved prizes for their hard-won efforts.
3.生徒の感想
The student responses to the lecture were quite positive. One student thought that in order to become a global citizen she would have to study abroad in the U.S. or the U.K. Contrary to that idea, Ms. Chew suggested to study at Monash University as an alternative that would offer students a multi-cultural environment at a cost-effective price. Japanese students would come into contact with other students of various nationalities speaking English as a second language like themselves in a comfortable atmosphere.
Another student mentioned she liked Ms. Chew’s presentation because she spoke in clear understandable English and would sometimes use Japanese when had a difficult point she was trying to get across.
Other students just enjoyed having an all English lecture.
One of our Junten students will be studying one year abroad in Malaysia starting in January. She showed concern for what the toilet situation would be like there. Over all very good responses indeed.