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お知らせ

世界の状況変化に際して(11/9 全校集会より)  
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お知らせ

世界の状況変化に際して(11/9 全校集会より)  

課題に満ちた世界

 前回の全校集会は防災訓練を兼ねて行われ、最近多くなった様々な自然災害と環境問題が密接に関係している話を、副校長の片倉先生がしてくれました。とくに地球の温暖化は世界が抱える待ったなしの深刻な課題ですね。そして環境問題はだれもが被害者であり、だれもが加害者でもあるということが言えます。みんなで解決したいですね。

 この度、ノーベル賞を受賞した吉野彰さんは、皆さんもお世話になっているスマホやパソコンの電源、リチウムイオン電池を研究開発したことで受賞しました。そしてこれから、吉野さんはこの電池を電気自動車や自然エネルギーの利用に発展させて、地球温暖化の環境問題の解決につなげたいと考えています。

 そんな吉野さんが、中高生の皆さんに向けて「今の中学・高校生は、サイエンスの分野は進歩し、研究がし尽されていると思っているのではないか。自然界に起きている98%は研究が手つかずのままだ。自分で仮説を立て、それを実現する手段を見つけ、実際にやってみる。その繰り返しで宝物が見つかると思う」と強調しています。

 また、10月末に行われたグローバルウィークでは、80以上のワークショップが開かれ、様々な課題について、一緒に考えました。その時間だけでも解決の糸口をつかめたものもあったかもしれませんが、多くは課題の真相を探った内容が多かったのではないかと思います。でも何が課題なのかをつかめたとしたら、それはすごいことです。

理軒先生の探究精神

 さて、今日はこの後のホームルームで、このような小冊子をみなさんに差し上げたいと思います。タイトルは「順天―ビジュアル福田理軒―」です。ご存知のように本校を創立した福田理軒先生は、江戸時代から明治時代にかけての時代の大転換期に生きた方です。そのような転換期には様々な課題が生まれました。

 たとえば突然現れた黒船に日本社会はビックリしてしまいましたが、理軒先生はその大きさや大砲の威力などを早速調べています。またそれまで使っていた暦、太陰暦を改め、世界で共通に使っている太陽暦を世の中にわかりやすく紹介したりしました。そして何より、西洋数学をいち早く取り入れて、たとえば今、みなさんが普段に使っている筆算を広めたりしました。

 これらはいずれもこの時代の転換期に生じた課題でもありました。理軒先生はとくに自然科学・技術の分野の課題を解決することに心血を注いだわけです。そしてさらにその探究精神を受け継ぐ人を育てるために、順天という塾や学校づくりの探究がありました。このような理軒先生の探究心がなかったら、今ここに皆さんが集まっていることはなかったわけです。

 理軒先生は19歳で大阪に順天堂塾を創り、明治になって東京の神田に移転して順天求合社という学校を創った後、大阪に戻ります。その後の先生のことがこれまでよくわかりませんでしたが、この度、子孫の方々のことがわかってきましたので、気軽な読み物風のこの小冊子を通して、あらためて理軒先生の探究精神を身近に感じてもらえたらと願っています。

世界の状況が変わった

 ところで最近、気になる課題が次々と出てきました。いくつか手短に皆さんと共に考えておきたいと思います。まずは東京オリンピックのマラソンが札幌になったことです。それが良かったかどうかいろいろと意見がありそうですが、皆さんはどうでしょう。

 確かに気象データでは、オリンピックに立候補した8年前より、東京の8月の最高気温の平均は1.6度も上がっています。そして札幌も暑くなっている。これも地球温暖化の影響だと考えると、世界の状況が変わったと言わざるを得ない気がします。

 もっと皆さんに身近な問題も起こっています。現在の高校2年生から導入されようとしていた「大学入試英語成績提供システム」の導入延期です。11月1日に文科大臣が突然発表したために、全国の高校で動揺が治っていません。

 しかし、よく落ち着いて考えてもらいたいのですが、今回見送られたのは、このシステムを用いないというだけで、大学入試で英語の民間試験の活用がなくなるということではありません。英語4技能を必要とする大学が、独自に民間試験の結果を求める流れは変わりません。そして英語4技能の必要性は、これまた世界の状況変化だと言えます。

 そして最後にもう一つ、ラグビーW杯です。これは課題というより、課題を解決した快挙といったほうが良いですね。これまで、体格の小さな日本人ではあの大柄なプレーヤーに勝つはずがないと、多くの人が勝利を諦めていたようなスポーツでした。

 しかし、次々と勝ち進んでベスト8入りしてしまいました。優勝した南アフリカの選手を見ても、大柄な人だけでなく、人種的にもいろいろ。日本チームもそうでしたが、その多様性とチームが一つになったことで良い結果を生み出しました。この世界的な状況変化を積極的に取り入れたことで、日本チームも躍進したのではないでしょうか。

 このように、今日起こっている様々な課題は、実は世界的な状況変化の中で起こっているという視点をもてるかどうか、これが課題を解決する大切な鍵になる気がしますが、皆さんはどう考えるでしょう。理軒先生も当時の世界的な状況変化にいち早く気づいて、それらの根本的な課題を解決しようとした人ではないかと思うのです。

 それにしてもラグビーのスポーツ・スピリットは、“one for all, all for one”です。この“one for all, all for one”の精神で、世界の課題をみんなで解決したいものです。

 

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