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お知らせ

異質へのリスペクト( 11/10 全校集会より)
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お知らせ

異質へのリスペクト( 11/10 全校集会より)

舞台で表現するもの

 先日は、全校生徒で演劇「ベニスの商人」を鑑賞しましたが、皆さんの感想はいかがでしょうか。中等部の生徒の皆さんの感想では、ドキドキハラハラしたり、楽しく笑えたり、二階席からでも声も大きくわかりやすかったなど、保護者の皆さんからも見応えのあるプロの演劇を一緒に楽しめてよかったなどの感想が寄せられました。

 確かに、プロの方の演技や表現には迷いというか、戸惑いのようなものはないですね。しっかり練習をしているからでしょうか。今月18日の学習成果発表会では中等部合唱などの発表がありますが、今度は生徒の皆さんが舞台に立つ番です。プロの皆さんにも負けない堂々とした発表を期待したいですね。

 それにしてもシャイロックさん、迫力がありましたね。もう少しでアントニオの胸の肉を1ポンド切り落としそうでした。あのシャイロックを演じていた平塚仁郎さんは、実に今年86歳だそうですが、この舞台の演出も担当しています。そこで、当時のユダヤの人たちへの偏見について、自らをシャイロックという悪役に仕立てることで表現していたというわけです。

シャイロックのルーツ

 ところで、その悪役に仕立てられたシャイロック、ユダヤの人たちのことですが、そのルーツは紀元前1900年頃から始まります。アブラハムという一人の人物から生まれた民族で、最初は遊牧のため移住する人たちでしたが、やがて現在のイスラエル地方に定住するようになりました。しかし西暦70年にローマ帝国に追われて、世界中に離散していたのです。

 その後、とくに第二次世界大戦中には、ヒットラー率いるナチスによって600万人ものユダヤの人たちが、ガス室などで集団虐殺されてしまいました。このような悲劇についてはグローバルウィークでも取り上げる方が毎年おられます。しかしこのように、ユダヤの人たちは常に迫害されながらも何と70年前に国を再建し、世界との間に軋轢も起こっています。

 人類は生物的には、一つの種として増え、今まで550億人の人が地球上に生まれたそうですが、どうしてでしょうか。常に争いが絶えません。その中でも民族的に何度も抹殺されそうな悲劇に会いながらも、実は世界の中でも有数のお金持ちであったり科学者であったりする人が多くいるのが、ユダヤの人々です。

 たとえば、相対性理論で科学の世界をひっくり返したアインシュタイン、精神分析の創始者フロイト、映画界ではスピルバーグ、最近の起業家で言えばフェイスブック創立者のマーク・ザッカーバーグやグーグル共同創設者のセルゲイ・ブリン、スターバックスを作ったハワード・シュルツ等々、ノーベル賞受賞者だけでも2割以上を占めているといいます。

 このように世界的に著名な人々、そして人類社会の様々な分野で貢献した民族は他にいません。そのユダヤ人を皆が「シャイロック」のように見ているとすれば、なんという偏見でしょう。そのように見ている人そのものが、意地悪なシャイロックかもしれません。どうも、自分たちより優れて変わっている人たちがいると、脅威に思い、偏見が生まれてしまうようです。

  •   異質をリスペクトする
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 さて言うまでもなく、本校ではすでに、多くの国からやって来ている人が一緒に学び、働いていますが、これからの日本社会にはますます多くの国から、観光や仕事でやってくる人が急増することが見込まれています。これまで、とりわけ同じ文化や考えで生きている人が多かった日本が、多様な人たちの住む社会に変わろうとしているわけです。

 ちなみに、8年前に英語を社内の公用語とした楽天では、今や70以上の国・地域からの外国籍社員が働いており、その割合は全社員の2割に当たるそうです。新規に採用しているエンジニアに限っていえば、7~8割が外国籍社員だということです。今では英語の公用語化は上手くいっているようですが、異なる考え方や文化をどうすればよいのでしょう。

 ここで必要なのは「異なる考え方をリスペクトする姿勢」というマインドではないでしょうか。これは、本校がめざす資質・能力の「国際対話力」の一つです。この「異質をリスペクトする」マインドというのは、「自分と異なる発想を創り出したメンバーをリスペクトすることが多くある」が評価レベル5で、最も高いとしています。さて皆さんはどうでしょう。

 とは言いましても、社会が混乱したり、お互いに迷惑になったりするようでは、元も子も無くなります。たとえば、車は自分の国では右側通行だからといって、右側を走られては大変ですし、ゴミの分別はしない国から来たからといって分別しないのは迷惑です。ルールやマナーは共通していないと互いに困ってしまうでしょう。その上で新たな発想に価値が生まれると言えます。

 本校では他の国の生徒と学校交流をしたり、今回のグローバルウィークでは、郁文館グローバルという他の学校の生徒と一緒にワークショップをしましたが、それも「異なる考え方をリスペクトする」ことのためであったとも言えます。それがこれからの、私たちの共通課題であることを認識したいものです。

 

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