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転換期の探究と挑戦( 1 / 7 第3学期始業式より )
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転換期の探究と挑戦( 1 / 7 第3学期始業式より )

陸上部・卒業生たちの挑戦

 年末年始は大変穏やかな日が続きましたが、皆さんはどのように過ごしたでしょうか。陸上部の全国駅伝大会を、テレビで観戦した人も多かったことと思いますが、選手諸君はモットーのポジティブ・チャレンジの走りを見せてくれました。その応援には、京都まで多くの皆さんが夜行バスで駆けつけてくれて、とくに今回は、バトン部の皆さんが競技場のスタンドでの応援に挑戦し、他校の応援団と合わせて、大会を盛り上げてくれました。長い走路での応援もしていただいた、学園関係者の一体感がとても頼もしかったですね。

 またとくに、応援には陸上部で活躍した卒業生も大勢駆けつけてくれていました。その一人である加藤明日美さんが近況を教えてくれました。加藤さんは昨年卒業したばかりで、慶応大学に進みましたが、陸上も続けています。そしてすでに司法試験を受けるための勉強に挑戦しているそうです。在学中から文武両道で活躍していましたが、そのポリシーは大学に進んで更に磨きがかかっているようでした。

 それからもう一人、箱根の大学駅伝大会で大活躍した、日本体育大学の秋山清仁君ですが、昨年に続き、今年も第6区の区間新記録をとりました。2年連続の区間新記録は史上6人目だそうで、今年の箱根駅伝大会のMVP、最優秀選手になりました。昨年の春、本校で教員になるための実習に挑戦していましたが、これからは、オリンピックに挑戦することになりそうです。

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成人式の卒業生が集まる

 さて、そんな卒業生たちですが、明日の成人式を迎える2年前の卒業生が、今日の午後にこのJMホールに大勢集まることになっています。同窓会組織である北斗会が主催して、呼びかけたところ、大勢集まることになったそうです。いわゆるホームカミングディというわけです。

 実は、とくに中学から私立に来ている皆さんは、自分の地域で行われる成人式に出かけても、あまり知り合いがいないということで、私立中高一貫校の多くで、成人の日のホームカミングディを始めています。この次は40歳、60歳という具合です。在校生の皆さんも、将来ぜひ、このホームカミングディに集まってくれると嬉しいですね。

 といっても、本日集まる卒業生は今まだ大学2年生です。つい先日、青山学院や立教大学、国学院大学等の付属校の校長先生たちと話をしていたら、大学生にも教えることがあるのだそうですが、今の大学生は本当に真面目だと言っていました。1・2年生の内に沢山の科目の単位をとって、教科書のような教材を使って宿題までこなしてくる。それはそれで良いのだが、まるで高校生みたいな時間割や勉強法だ。そして三年生になるともう就職活動を始めている。でもこういうのは、なんか変だと皆が感じているというわけです。

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学び方を探究に変えるとき

 そういう学び方も、いよいよ変わる時が来たかもしれません。各大学では今年度中に、3つのポリシーを決めることになっています。一つはディプロマすなわち卒業させる方針、もう一つはカリキュラムの学び方の方針、そしてアドミッション、入学の方針の三つです。

 各大学も、これから変わりそうなのですが、高校や中学、そして小学校での学びも変わります。この年末に中央教育審議会という、教育のあり方を議論している組織が、新しい学習指導要領の答申をまとめました。これからの時代にはこのような学び方をするといいですねという方針がはっきりしてきたわけです。

 高校では、各教科に新たに「探究」科目が導入され、課題を発見して解決することが大切になります。プログラミングや英語は小学生から学び始めることになりますが、レゴロボットを使ったプログラム学習は、本校でも最近、中学の技術の授業時間で行い、随分と楽しそうでしたね。

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時代の転換期の探究と挑戦

 さて最後に、本日集まる卒業生たちが、この先20年、40年後に集まる時、世界は一体どのようになっているでしょうか。穏やかに始まった2017年ですが、世界の情勢がかなり不確実で流動的になってきました。そして転換期を迎えていると言います

 世界のグローバル化で、仕事がなくなったという人たちが、世界中で悲鳴をあげています。しかし他の人や国に仕事を奪われたというだけではありません。AIロボットが仕事をするというイノベーション、科学技術の進歩も人から仕事を奪っています。 

 もしこの先、ほとんどの人が仕事をしなくても、必要なものを生産することができるのならば、むしろ仕事をする必要はないのかもしれませんが、その富を独り占めにする人や国が現れると、間違いなく争いになります。それが、人類にとって最大の課題になりそうです。    

 このような、世界がまだ経験したことのないような課題をいかに解決していくか、それこそが、皆さんの探究する力にかかっています。その新しい探究の挑戦を始める年にしていきたいものです。

 インターナショナルスクールの世界標準の学びには10の学習者像があります。その第1は探究する人です。そして7番目に挑戦する人があげられています。その「挑戦する人」とはどういう人かについての解説文を紹介して終わります。

 「私たちは、不確実な事態に対し、熟慮と決断力をもって向き合います。一人で、または協力して新しい考えや方法を探究します。挑戦と変化に、機知に富んだ方法で、快活に取り組みます。」 

 

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