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EUが順天高校にやって来た!
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お知らせ

2015/11/11

EUが順天高校にやって来た!

11月11日(水)、アイルランド大使館の副代表のディアムッド・オリアリ参事官(Mr. Diarmuid O’Leary)さんがいらして、「EUがあなたの学校にやってくる」講演を高校1年生を対象として行いました。この企画は駐日欧州連合(EU)代表部と在日EU加盟国大使館が2007年以来行っており、EU加盟国大使や外交官が日本全国の高校を訪問し、EUの役割や仕事について話をしてくれるというものです。全国から多くの依頼がある中、今年度はSGH校でもある順天高校が選ばれました。

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オリアリ副代表は、「今日300名いらっしゃるらしいですね。今までで一番大きな聴衆の数です。みなさんが眠くならないように楽しく話をしていきます。」と会場を和ませる一言で始まりました。オリアリ副代表は生徒が英語でも聞き取れるように分かりやすい英語でゆっくり話てくださいました。全学年が対象なので英語の内容を確認するためにサイマル・インターナショナルの大類まちかさんが、逐次通訳もつけてくださいました。

EUは現在28か国加盟国がありますが、1951年に欧州石炭鉄鋼共同体を設立するパリ条約が結ばれ、6か国で始まりました。第二次世界大戦後、世界大戦をもう二度と繰り返さないという決意から誕生した組織でした。EUの旗は、紺色のバックに黄色い星が均等間隔に輪状に12つ並んでいます。この旗は“Unity”(一体性)、”Identity”(個性)を表し、等間隔にならんでいる星は“調和”を意味します。そしてなぜ数は12かというと、ヨーロッパでは12は伝統的に完璧性と、統合を意味するものだからです。

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EUにはヨーロッパ地域の国ならどこでも加入申請できますが、4つ共通した要素を要求されます。それは民主主義、機能している市場経済、法の支配があり、人権が確立しているという要素です。加入を希望する国は審査にとおらなくてはなりません。

EUに加盟すると加盟国とEUの相互に様々な利便がありますが、なかでも“Freedom of Mobility”を得ることができることは重要です。具体的には人の移動の自由、貿易の自由、居住地の自由などです。オリアリ副代表は日本に来る前はルクセンブルグに住んでいました。「車があれば、物価の安いドイツで買い物をし、美しいベルギーの森を歩き、フランスで果樹園を見学した後。ルクセンブルグの戻って夜は自宅でディナーという生活ができるんです。EUのおかげて国境にとらわれないで移動できるのです」、島国の日本にとっては、憧れる生活スタイルです。

2012年にEUは、設立当初から60年にわたり、民主主義構築、平和構築と調和に尽力をしてきたことが評価されノーベル平和賞を受賞ました。日本も平和な社会を目指す国として、共通点があり、EUと日本の関係は平和、民主主義、人権を尊重している国であることで、科学、環境、技術、貿易で強い協力関係にあります。また多くの日本人学生がヨーロッパの国々に留学しています。

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最後に、オリアリ副代表の故郷であるアイルランドの紹介がありました。アイルランドは美しい自然があり、ユネスコ世界遺産(UNESCO World Heritage Sites ) が3つもあります。その他アマチュアだけで行っているゲーリックゲーム、ゲーリックフットボール、またリバーダンスで有名なアイリッシュダンスが人気。そして文学ではラフカディオ・ハーン(小泉八雲)を生んだ国でも知られています。公用語は英語、安全で物価も安い、またワーキングホリデーもあるので日本人の学生にはとても過ごしやすい留学先ですよ、と話してくれました。

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講演の後は別室に移り、事前に応募をした生徒6名がオリアリ副代表との懇談会に臨みました。質疑応答では “ノーベル平和賞を受けて変わったことがあれば、それは何ですか?”、“EUでは支援した国に出したお金の返済を求めますか”、“どんな基準で援助国を決めますか”などの質問が出ました。SGHでフィリピンのプロジェクトで勉強を重ね、援助、支援、また平和という概念に非常に興味をもっている生徒がいるようでした。オリアリ副代表は、「EUの加盟国で行ってみたい国はありますか」と問うと、学生たちからは、デンマーク、フランス、ハンガリーなどが挙がりました。

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