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グローバルウィーク・ダイジェスト2023 1日目(11/13実施分)
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2024/01/11

グローバルウィーク・ダイジェスト2023 1日目(11/13実施分)

2016年に、SGHの活動の一環として始まり、「立場を超えて互いに学びあう1週間」をスローガンに、それ以来毎年実施しているGlobal Week。今年度は以前通り11月13日(月)~11月17日(金)の1週間を通して実施しました。

今回は11月13日(月)に行われた1日目のダイジェストを各トピックの運営担当者よりご報告致します。

◆トピックコード 101    
「仕事とクリエイティビティⅡ」
文部科学省 大臣官房審議官(初等中等教育局担当) 安彦 広斉 先生
 参加生徒数  生徒18名 報告者名 種村毅  

 

1.トピック内容等
 文科省が児童・生徒に求める学力「情報活用力」について、その概要や必要性等を解説した。
 生徒は講師の説明をよく聞き、終了後にはいくつか質問をする生徒もいた。が、生徒から批判的な意見が出なかった点はやや残念。文科省が「良いもの」と考えていることをそのまま「良いもの」として受け止めるだけで、新学力を身につけるためにはどのような課題があり、どのような取捨選択が必要になるのかという点にまで認識が及んでいる様子はなかった。
 また、文科省が何かしら新しい方針を打ち出す際、その根拠となっているのはPISA調査等のデータであるが、生徒が調査そのものの正当性を問い直すところまで踏み込めれば、より緊張感のある活発な議論が展開できたであろう。

2.生徒の感想
・学校の授業でパソコンで知りたい情報を探すときになんとなく探すのではなく、自分が信頼できるサイトから調べようと思いました。またこれからの学習で大事なのはアウトプットだとよくわかりました。
・情報活用能力について知ることができた。今後の日常生活でもこの能力をつかっていきたい。 

◆トピックコード 102    
「医療のアンメットニーズ(未解決の課題)を生体医工学で解決する」
  東京電機大学理工学部電子工学系 准教授 荒船龍彦 先生 
 参加生徒数  生徒23名 報告者名 高野幸子

 

1.トピック内容等
生体医工学は、生体・生命のメカニズムを解明することを目的とする「基礎系」と、今現場で困っていることを解決するための研究を行う「臨床系」に分かれるということを、初めて知ることができました。
今、生体医工学の分野でバズっている言葉は、「今の技術で治せないものを、5年後・10年後に直すための研究=アンメットニーズ」だそうです。

例えば、手術によって形が変わってしまった体の部位を、医師が元の形に成形する手術を行う際、復元率が高くなるように、異分野の技術「VR」を取り入れる方法が研究されていることが紹介され
ました。新しい発想を分かりやすく説明してくださったので、その驚くべき斬新さがよく理解できました。また、この分野の研究には、そんなものはできるわけがないといった固定概念を外した自由なアイデア出しが最も大切だなことだと学びました。

生徒たちも、大学で取り入れられている「ハッカソン形式」のアイデア出しを体験しました。ハッカソンとは、
「課題」➡「短時間でのアイデア出し」➡アイデアに対して「視点を変えて評価しなおす」というものです。
課題(お題)を与えられ、自分独自のアイデアを出し、周りの人にプレゼンをするという形式です。

計4回お題を変えて行われました。他者へのプレゼンは最初、たどたどしかったのですが、回数を重ねるごとに、プレゼンに工夫が見られ、積極的に行うようになっていく生徒の姿が新鮮でした。
同じお題でも、いくつものアイデアがあり、生徒たちの可能性を感じられる機会となりました。

2.生徒の感想
・生体医工学はどのようなことを研究しているのかわかった。またシステム、サービスと結び付いていることが興味深く感じた。まだ普段からある未解決問題について、解決のために作ったサービスについて知れたので良かった。また自分も実際に機能、目的、形態について考えられたので貴重な機会だった。
・原医療的ケア児という言葉は聞いたことがあったけど、その家族がどれほど大変な生活をしているのかや、医療的ケア児に対する法律にどのようなものがあるのかを知らなかったので知れてよかったです。
また、ディベートをどのように進めると円滑に進められるかなどの探求だけでなく将来役立ちそうなこともたくさん教えていただけたので良かったです。

◆トピックコード 103    
「『世紀の原爆写真は語る』 ―漫画『はだしのゲン』を通して (みなさんの声を世界へ)―」
 小学校教諭 日本語指導 大西 知子 先生

 参加生徒数 19 名  報告者名 芳村桜子

 

   1.トピック内容等
講座内容…「きのこ雲の下で何が起きていたのか」
・ただ単に「広島に原爆が落とされた」という事実だけでなく、実際原爆の下で何が起こっていたのか、8月6日のヒロシマについて思考を巡らす。

ーそこはきれいごとで済まされる世界ではなく、まさに地獄だったー
原爆投下直後、爆心地から2キロメートルの場所で撮影された1枚の写真を手掛かりに、そこに写っていた生存者の体験談を聞き、どれほど悲惨な状況だったのかを知る。その上で、広島市の平和学習資料(平和ノート)から「はだしのゲン」の抜粋が「教育的理由」で削除された件について、果たしてそれが是なのか非なのかを考える。また、今後若い力で平和教育をどのように進めていけばいいのかアイデアを出し合い、忘れてはいけない記憶として留め置くための「平和への発信」を促した。

生徒の様子…冒頭、大西先生から「非常に重いテーマである」というメッセージが出てきた瞬間、生徒たちの背筋が伸び、緊張感が一気に増したように感じた。提示資料や関連動画を食い入るように見つめ、時間の関係で途中で終えた際はとても残念そうにしていた。
はだしのゲンについての考察は一人一人真剣に取り組んでおり、多彩な意見が発表され、大西先生も感激していた。

2.生徒の感想
・戦争の悲惨さを伝える場(人)が少なくなっていることを実感した。様々な社会の状況から、伝え方に気を配る必要があるが、事実は事実として伝える必要があると考える。※はだしのゲンの描写、削除をふまえて)
・過去の戦争がどれだけ過酷なものだったのか、記録は残っていますが実際にそれを経験しそれを語ることの出来る方というのはどんどん減っていて、その上最近では戦争に関するドキュメンタリーの報道も少なくなっています。今回このトピックを選んだことで、全く知らなかったような戦争のお話を聞いたり初めてみる当時の写真や動画に出会ったりして、戦争に対する考え方が自分の中で変わったように思います。実際に経験したことがある訳でもないしまだ全然無知に近い状態ではありますが、今現在戦争で苦しむ方々もいることはわかっているので、少しでもこれについて知り、また少しでも多くの方に戦争がどれだけ恐ろしいものなのかということを知っていただけるように貢献できたらなと思います。

◆トピックコード 104    
「学校と社会、それとクリエイティビティ」
 セレクトショップ「BOY」オーナー  奥冨直人 先生

 group_inou トラックメーカー imai 先生
 参加生徒数 20 名 報告者名 阿部邦宏

 

1.トピック内容等
「学校と社会、それとクリエイティビティ」は、一言でいえば、高校生とクリエイターのありえない接点である。〈親〉と〈教師〉という〈限られた大人〉としか接する機会がない高校生に、それ以外の、ひょっとして普通に生活していれば出会うことのない〈大人〉を引き合わせたらどんな化学反応が起きるか、がこのトピックのテーマである。

今年は渋谷の古着店のオーナーであり、年間100件以上のイベントをこなすDJの奥冨直人氏と、エレクトロ・ヒップホップの巨匠group_inouのimai氏をお招きした。お二人には今年の文化祭の音楽イベントでもお世話になっている。

奥冨氏もimai氏も自分のことばで、素直に自分の人生を語ってくれる。これまでの失敗やよりよく生きるために心掛けていること、いまの高校生に伝えたいこと。お二人の音楽やパフォーマンスはとにかく個性的でクリエイティブなのだが、その根本には個人として当たり前に、どう生きるべきなのかという哲学がある。

生徒ははじめ驚くが、次第に安心し、自分が生きる上でのヒントを得る。たいへん興味深いのは、こうした試みに参加したパネリストの興奮が一週間から二週間、持続するのである。仲間内ではこれを「順天ショック」と呼んでいるとのこと。生徒もパネリストもWin-Winのトピックはそれほど多くないのではないかと思う。

2.生徒の感想
・普段あまり関わることがないような職業の方のお話が聞けてすごく楽しかったです。私自身将来やりたいことや就きたい職業がまだ定まっていなくて少し焦っていたので、そんなに焦らなくても大丈夫、と聞いて少し安心しました。また、今日話を聞いていてお二人とも行動力がすごいなと感じました。やっぱり自分がやりたいことを職業にして楽しめている人はすごくしっかりしているなと思います。私的には「好きだということをしっかり相手に伝えたほうがいい」という言葉が今日一番心に残っています。私自身も普段から考えていたことだったので同じことを考えている人がいて嬉しかったです。

変に意地を張らないで素直に生きていきたいです。
・人生は計画通りに進まないこともある。人生の黄金期は人それぞれ違うから焦らないで、人生を楽しんでやっていこうと思った。

◆トピックコード 105    
 「国際経営論について」
   中央大学国際経営学部 教授 咲川孝 先生

 参加生徒数 17名   報告者名 徳光百花 

 

    1.トピック内容等
多国籍企業とはなにか、日本における主な多国籍企業はどこなのか。また、多国籍企業の戦略などについてご説明いただきました。一括りに多国籍企業といっても、様々な取り組みや戦略があり、それはとても興味深いものでした。どんな国でも展開できるようにする「標準化戦略」や、その国の文化や価値観に合わせた「現地化戦略」など、国同士の付き合い方にも国の文化や住む人々の性格が大きく反映されてしまうものであると勉強になりました。大学での講義は英語でされているそうなので順天の生徒は英語を学ぶことの大切さにも気がつける、いいきっかけになったと思います。

2.生徒の感想
・キットカットの抹茶味や、マクドナルドのサムライバーガーや月見バーガーのような期間限定の商品の目的など考えたことがなかったですが、現地化戦略だということを知りました。
・私のなりたい職業に関連している講義であったため一つ一つのワードやお話が自分の事とつなげることができたこと。疑問や調べたいことが見つかったので自分の課題探求にまた活用していく。一つ一つのお話が面白く、長年勉強してきた人にしか出ない見解など新らしい考え方を見つけられた。

◆トピックコード 106    
「ジェンダーと健康」
   順天堂大学、専任准教授 野田愛 先生

 参加生徒数13名   報告者名 藤本正隆 

 

1.トピック内容等
 人類が直面する、最大規模の環境問題を、大きなスケールで考えることの重要性。将来のリスク評価は、必ず不確定性を伴う。それでも、人類や国、個人は、その不確定性を伴う、限られた情報をもとに、将来に向けた行動を。選択しなければならない。さまざまな不確定性を考えたときに、どのように気候変動をするのかを、データで示した。
また、現在かつてない速さで温暖化しており、すでに気候変動の影響が現れている。気候システムは複雑で、よくわかっていないことも多い。しかし、世界中の科学者が、この不確かを減らそうとしている、とのことである。この不確実な要因については、普段考えたことがなかったため、自分で思っていたものとは、大きく異なる変化も、起こりうることを知った。大変興味深かった。

2.生徒の感想
・ジェンダーギャップによって男女間に健康差が生まれてしまうということがわかりました。]ジェンダーギャップ指数とさまざまな健康問題を比べると意外なことが健康と関係していたり、面白かったです。
・教育と喫煙率は関係していることがよくわかった。エクセルを使ってみて、もっとうまくできるようにしたいと思った。

◆トピックコード 107
「いまこそフローレンス・ナイチンゲール」
 東邦大学 健康科学部 特任教授   山本 利江 先生

 参加生徒数 12名 報告者名 塩谷 昇平

 

1. トピック内容等
 ナイチンゲールの史実から始まり、当時の衛生環境から現代の健康まで考える幅広い内容となった。
ナイチンゲールのいた時代、看護は下層階級の仕事であったが、ナイチンゲールは進んで看護を行い、また患者のいる施設の換気、衛生面の環境整備など、現代では当たり前のように行っている衛生観念を実践した偉大な人物である。自分が経験したものをレポートにしてそのまま本にした看護覚書は、今でも図書館に寄贈できるほどで全世界に広まっている。
「ナイチンゲールの-病気は回復過程-という考え」、「うっせえわ/Adoの歌詞から考える今の健康の定義」など、健康の基準について生徒が深くえる機会になったのではと思う。

2.生徒の感想
・健康の基準は人それぞれであって、簡単には定められない問題で難しいと思った。医者が手を洗っていない時代にナイチンゲールは自分の考えを貫き通したことはほんとうに偉大だと思った。
・ナイチンゲールについて詳しく知らないまま参加しましたが、ナイチンゲールが生きていた時代において、女性でありながら自分の考え・意見を持った看護についての論文を書いていることに、人としてすごい人だなと感じました。ただ自分の意見を書いているように読み取れるが、熟読すると自分が今まで考えていた「健康」や「看護」についての考え方と全く違い、そんな自分でも納得することが書かれていて面白いなと思いました。もしも自分の身近で余命宣告をされた人がいたとき、自分がその人に出来ることをどう探すかということも必要と山本先生が話していて、その言葉が自分のなかでとても納得できました。

◆トピックコード 108    
「数理の目で読み解く地学 ~身近な現象を例に~」
 千葉大学 教育学部 理科教育講座、准教授 泉賢太郎 先生
 参加生徒数 22名 報告者名 矢口雄翔 

 

1. トピック内容等
泉先生の講義の導入は、「世界で1番高い山は?」「何m?」「いつから世界1なの?」 「はじめから8000mあったの?」など、私たちが当たり前だと受け入れていたエベレストの常識に切れ込みを入れる問いから始まりました。そして今回の講義のゴールを、「山脈の成長(時間変化)を数式で記述する」と定め、質量保存則やアイソスタシーの関係から、等式を次々に華麗に変形していき、最終的にはシンプルな指数関数の式に纏め上げられました。

途中、文字式だらけの式変形を難解だと感じている生徒の様子が見られましたが、泉先生は中3~高3までの幅広い学年の生徒がいるということを十分に考慮してくださいました。
今わかっていること、これから考えたいこと、文字や式の1つ1つの意味を整理したうえで、基本的な性質については図を描いて丁寧に説明してくださり、生徒たちは難解な内容でも徐々に理解できている様子でした。

また、中には高校の授業で習っていない微分方程式を自力で解き、泉先生に自分の計算過程の正誤を尋ねる生徒や、講義後に進路や学習の仕方についてお尋ねして、最後には連絡先の交換をしていただくような積極的な生徒の姿も見られました。泉先生の講義はゴールで描いた関数のグラフのように収束するものではなく、特に理系志望の生徒たちへの大きな刺激となり、モチベーションが無限大に発散していく素晴らしいものでした。泉先生、どうもありがとうございました。

2.生徒の感想
・数学での証明が、物理につながりそれが地理にでも利用できることがわかった。数学へのモチベーションが上がった!
・情報やデータの学問は幅広い分野の応用で必要になるとわかった。来年取る予定の情報の授業を深く学びたいと思った。

◆トピックコード 109 
 「今あるルールを変えてみたいと思いますか?」
 平和国際大学 法学部 小西飛鳥 先生

 参加生徒数 15名  報告者名 レプシャー・ニコラス

 

1. トピック内容等
プログラムは、ルールを守る理由についての議論から始まった。
出された理由の一つは自己利益への害である。ルールを守らないと、法的に罰せられたり、社会的な立場や人間関係への悪影響があったりする可能性がある。ほかの理由に、民主的なプロセスがある。つまり、人々は自分たちが作ったルールに従うべきだとされるのである。

その後、講師は法律・ルールの作成・変更のための5段階のプロセスを紹介した:
1 法の定め方について決める、2 何を定めるかについて決める、3 提案、4 議論、5 決定。次に、参加者はこのプロセスを通じてルール変更を審議する機会を得た。

参加者はグループに分かれ、各グループが選んだ4つのテーマ
1夫婦別姓、2校則、3喫煙、4成人年齢
を、前半で紹介されたプロセスにしたがって議論検討した。

2.生徒の感想
・ルールがなぜこの世の中になければならないのかがわかった。
・法律の変更について色々な段階があるのだと分かった。
・法学部についてあまり興味は無かったが、今回知れたことで今後の進学を考えた時の幅が広がった。

◆トピックコード 110
 「D新型コロナウイルス感染症の今後 ~ 「新型コロナウイルス感染症」は「コロナ ウイルス感染症」になった!?~」
   日本薬科大学 准教授 齋藤 博 先生

 参加生徒数18名  報告者名 栗原好典

 

1. トピック内容等
令和 5 年 5 月 8 日より新型コロナウイルス感染症は、「感染症法第 5 類感染症」となり5 月 7 日までと 5 月 8 日以降では取扱いが著しく異なることになりました。

なぜこのような線引きをしたのか。そして本当に新型コロナウイルスは第 5 類感染症としてよかったのか。そもそも「感染症法とは何か?」そして「なぜ新型コロナウイルスは第 2 類感染症として扱われてきたのか?」についての講義でした。生徒に関しては、興味・関心をもって講師の先生と一緒に話題について考えていた。

2.生徒の感想
・コロナウイルスの今後の動きなど自分が生活する上で気をつけることをしれたこと。
・mRNAワクチンは癌のために使っていたが、コロナにも使えることに気づき使っていることを知った。また、mRNAワクチンは壊れやすく、作ったり、運ぶのに大きなお金がかかることを知ることができ、とても面白かったです。

◆トピックコード 111
 「Economics for success」
   公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本理事 高木正明 先生

 参加生徒数 8名  報告者名  山崎果歩

 

1. トピック内容等
 【概要】高校卒業後の自立に向けて、必要なお金の知識を身に着けました。経済的な観点からのキャリアパス、キャッシュレス時代での賢い消費行動(クレジットカードの使い方)を、グループワークやすごろくなど、様々な活動を通じて考えました。

【生徒の様子】自分が理想とする将来の生活とかかる費用について計算したり、すごろくを通じて将来の働き方を考えたり、クレジットカードについて考えたりと、主体的に考え、盛り上がった講義であった。

2.生徒の感想
クレジットカードのメリット・デメリットを具体的に理解できたという声が多く挙がった。
「クレジットカードは、使い方によっては借金地獄へ陥ってしまうこともある危ないものであることが分かった。もちろん、便利なものでもあるので、仕組みを理解したうえで使おうと思った。」

「クレジットカードの分割払いとリボ払いの違いが分かっていなかったが、今日のグローバルウィークで分かるようになった。」など、クレジットカードのメリット・デメリットを具体的に理解できたという声が多く挙げられた。
 

◆トピックコード 112    
 「アメリカの大学 VS 日本の大学」
 テンプル大学 ジャパンキャンパス
 竹本正二郎 先生
  立命館アジア 太平洋大学 伊藤健志先生
  参加生徒数 36名 報告者名  尾近裕明

 

1. トピック内容等
先にお話しいただいたAPU伊藤様の「日本人の『留学のリタラシー』が非常に曖昧だ」という切り口から講義が始まりました。留学といえども、正規留学や大学院正規留学、セッション留学など様々な種類があること、そして学位と収入の話や、海外進学後の進路についてもお話しいただきました。
日本人の我々の認識が実はグローバルスタンダードから離れていることが留学に関してはしばしばであること、そして皮肉にも、今が日本人にとって留学する絶好の機会だということを学びました。(日本人の留学生が少ないため、留学する人・留学先双方にメリットがある)

テンプル大の竹本様からは、実際に海外大に進学する際に求められるものや、海外進学のメリット、授業の特性などを伺いました。教養科目を学びながら専攻を入学後に決めることができることは多くの人にとって有益であると思いますし、参加型の授業で多くを思考できる点は海外に出てみる利点だと感じました。

「大学時代じゃできないことをやってみる4年間に」「自分の価値を高めることができる場所へ」というお二人の言葉が印象的でした。偏差値や学歴という安直な切り口ではなく、何のために大学に進学するのか、参加した生徒には向き合ってほしいと感じました。

2.生徒の感想
・海外に行って外国人と積極的にコミュニケーションを取りたいと思うようになりました。大学生活を始める前に、海外や国内で、自分の興味があることを体験してみることで、卒業後の選択肢が広がることが分かりました。
・アメリカの様々な大学のことや、日本にあるアメリカのような大学、国際色豊かな大学について知ることが出来た。

◆トピックコード 113    
 「【異世界探求アカデミー ①】」
  中山市朗事務所 オフィスイチロウ 
中山 市朗 先生
 参加生徒数 39名 報告者名  角田進

 

1. トピック内容等
怪談1「北海から」  日本人の死生観等について

怪談2「神様の通る道」
日本人が持っていたアニミズム信仰と他の信仰との違い。神教と多神教、偶像崇拝など

怪談3「無料の温泉」
狐狸妖怪に化かされるとは何か?不可思議な出来事を理解するためのメタファー

怪談4「雑面」  雑面とは、陰陽道について

怪談5「初詣」 氏神信仰について

まとめ
 日本人は、神をまつることにより穏やかに生き、そして文明が発達してきた。
神は信仰することにより優しき神になるが、逆らえば荒ぶる神となり天罰を下す。 
中学・高校時代はしっかりと常識を身につける。大学では、その常識を疑い、探求していくことが大切である。

2.生徒の感想
・全ての会談やオカルトは人だから生まれるものであって、それなしでは人の文明とは興らないという見解。宗教人の考え方と似た考え方を聞かせてくれたこと。
・怪談もとても面白かったのですが、最後のまとめの時の勉強と学問は違って学問をすればいろんなことに興味が持てて楽しい、という内お話が聞けた。

◆トピックコード 115    
 「日本が支える世界の開発事業。現地の自然を守り地域に役立つ開発にするために」
 東邦大学 准教授
 柴田裕希 先生
 参加生徒数 12名 報告者名  土屋有加

 

1. トピック内容等
発展途上国では、日本の支援を受けながらインフラの整備や工場を建設し、経済成長を成し遂げようとしている。しかし、工場などの建設は自然環境を開発するため、生態系を破壊する恐れもある。
経済発展と環境破壊は表裏一体であるという考えを見直し、最近では経済発展と環境保全の、この二つの両立をはかるために様々な取り組みが議論されている。
そのうちの1つが「生物多様性オフセット」である。
この取り組みは、工場を建設する土地の生態系と同価値の生態系を別の土地に創造、再生、管理するものである。

生徒は、鋭い質問を活発に発言していた印象である。また、環境問題解決についての意識が高い生徒が多い印象であった。

2.生徒の感想
・地球温暖化が大変だと言うことは知っていたが、それを裏付ける証拠をしれたこと。
・近開発と環境の複雑な反比例的な関係がとても興味深かったです
・環境か開発事業、どちらを大事にするか、という難しい問題について考えた。倫理的な問題でもあり、世界中でこの問題は話されており、判断するのはとても時間がかかると感じた。

◆トピックコード 116    
 「グローバル化する世界で SDGs を自分事にするために」
 日本大学 国際関係部 教授 
鈴木和信 先生
 参加生徒数 3名 報告者名  堀内進

 

1. トピック内容等
地球環境の問題・貧困飢餓の問題・差別不平等の問題等、解決しなければいけない問題が世界中に山積している。しかし、その現状を知らない人がいる。知っていても諦めている人がいる。
そういうことについて、JICA職員としての様々な経験を通して問題提起をして頂きました。大切なことは、「向こうの世界」で何が起きているかを知ること思いをはせることであり、自分事としてとらえることである。そうすれば、小さくても変化を起こすことができるはずであることを教えて頂きました。「何もしない、何も知らない」ままでいると、そのうち世界から取り残されてしまう。
「誰も置き去りにしない」という有名な言葉の前に「皆で新しい航海に出る」という一文がある。
SGDsはそれを言っているのだという事を知りました。

2.生徒の感想
・本当に助けるということは“ものをあげる”ことではなく、“やり方を教えること”だということ。その例として挙げられた話が、食べ物がなくて困っている子供の話だった。ただ食べ物を上げるだけでなく、食べ物を自力で獲得できるようにやり方を教えることによって自分がいなくなっても一人で食べ物を得ていけるようにするためだと言われ、納得することができた。
・貧困は金銭面や食料面だと思っていたけど健康や幸せなど潜在的な物が不足していることだと知ることができた。

◆トピックコード 117    
 「ビジネス・経営学とキャリアの考え方」
 KIT 虎ノ門大学院 教授 
三谷 宏治 先生
 参加生徒数 28名 報告者名  和田光

 

1. トピック内容等
経営学とは何かについて入門編として講義された。まずは消えてなくなってしまった職業について個人、グループで考え、昭和にあった職業がなぜ今なくなったのかを考える時間だった。現代は、マシンによる自動化が進み、分業する効率さ求められる時代となったのだ。
次にビジネスの成功例の紹介があった。セブンカフェが成功するまでの道のりには20年くらいの試行錯誤があった。越後屋の呉服店は他店とは違った経営方法で勝負し、ターゲットを絞って新たなビジネスモデルを作った。
時間の関係上、スターバックスの話は短縮になったが、成功するまえにはかならず多くの失敗があり、その経験を小さな成功に繋げることが大切だ、と教わり、生徒は今後のキャリアについて考えることができた。

2.生徒の感想
・悩んでいるだけでは何も思いつくことはなく、動いてさまざまなことを取り入れることでより良い発想や発見ができることが分かりました。今後はただ悩むのではなく、さまざまなことを行い、躊躇せず、行動することで答えを見つけていきたいと思います。
・成功した企業の経営戦略は、ターゲット、価値、能力(強み)、利益から分析出来ることが分かった。その4項目に沿って従来の企業と成功した企業とで比べると4項目全てで大きな違いがあった。1枚の画像から様々な予想が立てられる過程が面白かった。ターゲットやケイパビリティに注目すると企業の経営戦略が分かりやすくなり、身近なスターバックスのことも知ることができて良かった。三谷さんの経歴から、経営コンサルタントという仕事は面白そうだなと思った。

 

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